「他にどんな企業を受けていますか?」で知りたい5つのこと
「他にどんな企業を受けていますか?」
または、内定を得ているかどうかの質問もあります。
企業面接では定番の質問です。
就職・転職活動では、複数の企業を受けることになるかと思います。
企業としては「御社しか受けていません!」と言われたら嬉しい反面、他の企業を受けているからと言って、マイナスの印象になることはありません。
では、面接官はなぜこのような質問をするのか?
主に5つのことが知りたい為です。
①業種や職種に一貫性があるか
②企業選びの基準
③他社が内定を出すほど優秀な人材なのか
④内定辞退の可能性
⑤自社への志望度の高さ
たった1つの質問でこんなにもたくさんのことを判断されるなんて、求職者は気が抜けませんね。
マスコミ・エンタメ業界では、特に【①業種や職種に一貫性があるか】という点について気になるところです。
番組制作でなくても良い?
キャリアトレインの就職・転職サポート面談でも、求職者(登録者)に活動状況について質問します。
その中で、「番組制作職(AD)か芸能マネージャーに興味があって受けている」という方が結構います。
仕事内容は違えど、仕事で関わることも多く、ハードワークな働き方も似てはいます。
実際に、ADから芸能マネージャーに転職する方をサポートしたことも多々あるほどです。
ですので、ADと芸能マネージャーを両方志望していてもまったく理解出来ないわけではないのですが、まったく相容れない業界や職種を併願している場合は気になります。
先日面談した求職者でこんな方がいました。
「ADとシステム開発エンジニアを受けています」
システム開発エンジニアは前職と同じ職業で、前職よりもずっと給与が良いそうなのです。
しかし、前職を辞めた理由は「番組制作の仕事がしたかったから」なのです。
う~~~~ん、、、
これをこのまま企業に伝えたとして、納得してもらえるでしょうか?
ご本人なりのお考えがあるのでしょうが、採用側としては躊躇してしまいます。
「別に番組制作じゃなくても良いんだな」と思われてしまいます。
一貫性が求められる転職
学生時代の就職活動と、社会人になってからの転職では、企業が求職者に求めることも異なります。
学生時代は業界や職種を1つに絞って就職活動を行うのは難しいものがあります。
そこまでやりたいことがハッキリしている方の方が少ないかと思います。
幅広く業界や職種を受ける中で、やりたいことや方向性が見付かることもあります。
また、業界や職種をあまりに絞り込み過ぎて、内定がもらえないという事態になっても困ります。
しかし、「○○がしたい」からという退職理由で転職する場合は、業種や職種に一貫性がない転職活動は不思議に思われます。
絞り込んだがゆえに転職がなかなかうまくいかない場合でも、少しでも関連性のある業界や職種を探すことから始めるのが自然です。
20代の可能性は無限にあり、色々なことに興味を持つのは悪いことではありません。
ただ、あまりに真逆な業界や職種を志望する場合は、一旦立ち止まって何がしたいのか、将来どうなりたいのかを考える必要があるかと思います。
≪石川かおり≫