採用成功のカギは企業の“自己演出”

2017年6月14日

SNS使う

『企業の43.9%で正社員が不足』

調査:帝国データバンク
調査対象:全国2万3,796社
調査期間:2017年1月18日~31日

新卒採用活動では大手企業でもこれまでの成功法が通用しなくなり、中小企業には採用自体が成立しなくなっています。

そんな中、採用に対して何の努力もしない企業へ応募が集まるはずがありません。

採用に対しての“努力”には色々あるかと思いますが、「求人広告を掲載して応募を待つ」のは“努力”でしょうか?

キャリアトレインの求人広告(企業名公開求人)でも、昨今思うように応募が集まらずかなりの苦戦を強いられている企業もあります。

キャリアトレインは広告媒体としての“努力”はMAXで行っていますが、その先は求人企業の“努力”も必須です。

学生の9割が就職活動にSNSを利用

2017年卒の就活生への調査結果では、9割が就職活動にSNSを利用しているという結果が出ています。

リクナビやマイナビのような就活サイトで情報を得るのは当たり前で、企業の情報を収集する手段としてSNSも当たり前になっているのです。

<20代以下のSNS利用率>

SNS利用

出典:総務省「社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究」(平成27年)

私は毎日のように企業の採用担当者から採用方法についての相談をいただきます。

その中で困ってしまう相談もあります。

某番組制作会社の採用担当者「求人広告掲載以外に何か手段はないでしょうか?」

私「各社、TwitterやFacebookなどのSNSを利用して自社のPRを行っていますが御社はいかがでしょうか?」

某番組制作会社の採用担当者「どうせ更新出来ないので最初からやりません。」

私「御社のホームページの更新はどうされていますか?」

某番組制作会社の採用担当者「ホームページも手をつけられず、制作番組の情報も2014年で止まっています。」

私「・・・。」

これでは、求人広告を見て応募者が興味を持ったとしても、企業のホームページを見たらガッカリです。

SNSで企業の情報を仕入れられないわ、ホームページは死んでるわ。

自己演出出来ない企業

ある番組ディレクターの男性がこんなことをおっしゃっていました。

「自己演出出来ない企業に良いものが作れるはずがない。」

ホームページやSNSでの企業PRもそうですが、社内が汚かったり、憧れの対象にならないような社員がいるなど、自社の社員が見ても「良い」と思えない企業が、視聴者に「良い」と思ってもらえる番組が作れるのか?というわけです。

2017年度の新卒採用ホームページで学生からの評価が最も高かった企業はその点が違います。

1位電通
⇒クリエイティブ感が満載
2位サントリー
⇒コンテンツが豊富
3位ANA
⇒わかりやすく仕事内容が紹介されている

まさに自己演出です。自社が輝いて見えるよう“努力”しているのです。

もちろん上記のような超大手企業は、お金も知恵も手間もかけられますが、超大手企業以外が何もしなければなおさら応募なんか来るわけがありません。

番組制作会社の採用努力

昨年あたりから、番組制作会社の採用努力が徐々に表に出てきた印象があります。

■番組制作会社A社
自社ホームページに社員インタビューや新卒者座談会などのコンテンツを追加。実際に働いている社員の顔を出すことで説得力や親近感を演出。

■番組制作会社B社
社員の持ち回りでブログを投稿。ロケや収録などの様子や、社員同士の交流などを掲載し、チームワークの良さをアピール。

■番組制作会社C社
社長を筆頭に、プロデューサーなどの幅広い年代・役職の社員を紹介することでキャリアステップを例示。アシスタントからスタートして、どのように成長していくのかをイメージしやすくなっています。

これからの企業は、ホームページを中心に、SNSでの発信にも力を入れています。

2016年度の新卒採用では、採用予定数に達することが出来なかった番組制作会社がある中、上記3社では前年度の応募数を超えたそうです。

採用してもすぐに辞めてしまう会社ではダメですが、自社の魅力を語れる企業ならば一歩踏み込んでみたくなるのではないでしょうか。

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≪石川かおり≫

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