はじめに
最近、「まずはAIに相談する」という若い世代が増えています。
就職、転職、人間関係、将来の不安。
誰かに相談する前に、まずAIに気持ちを整理してもらう。
そんな行動は、もはや特別なことではありません。
今回ご紹介するのは、実際に“AIとの会話”をきっかけに転職活動を始めた21歳女性・Aさん(仮名)の転職ストーリーです。
「今の仕事、このままでいいのかな」
そんな小さな違和感から始まった転職活動は、思わぬ方向へ進んでいきました。
■ 21歳、社会人2年目。「このままでいいのかな」
Aさんは高校卒業後、一般企業へ就職。
事務系の仕事に配属され、毎日コツコツと業務をこなしていました。
周囲から見れば安定した環境。
人間関係も悪くない。
残業も少なめ。
それでも、どこか満たされない感覚があったそうです。
「毎日同じことの繰り返しで、“この先もずっとこれなのかな”って思っていました。」
もともと学生時代は、YouTubeやSNS、音楽ライブ、テレビ番組の裏側を見ることが好き。
本当はエンタメ系の仕事に憧れがありました。
ただ、当時は
- 自分には無理そう
- 学歴や経験が必要そう
- キラキラした人しか入れなさそう
というイメージがあり、最初から諦めていたと言います。
■ 最初の相談相手は「AI」だった
ある日の深夜。
なんとなくスマホでAIチャットを開き、
「21歳 女 転職したい でも何がしたいかわからない」
と入力したAさん。
そこから何日も、AIとの会話を続けたそうです。
- なぜ今の仕事に違和感があるのか
- 本当は何に興味があるのか
- どんな働き方をしたいのか
- 昔好きだったことは何か
AIは否定せず、整理しながら質問を返してくれる。
そのやり取りの中で、Aさんは自分でも忘れていた“好き”に気付き始めました。
「AIって答えを押し付けてこないんですよね。
だから逆に、自分の本音が整理されていく感じがありました。」
■ AIに「転職エージェントに相談してみたら?」と言われた
何度かやり取りを続けたあと、AIから提案されたのが、
「一人で考えるより、業界を知っている転職エージェントに相談してみるのも良いかもしれません」
という内容。
最初は少し警戒したそうです。
「転職エージェントって、無理やり転職させるイメージがありました。」
しかし、AIとの会話で少しずつ気持ちが整理されていたこともあり、
「話だけでも聞いてみよう」と思い、マスコミ・エンタメ業界に強い転職エージェントのキャリアトレインへ登録しました。
■ “未経験でも挑戦できる仕事”を初めて知った
面談でAさんが驚いたのは、
「エンタメ業界=才能がある人だけの世界」
ではなかったこと。
実際には、
- 配信サポート
- SNS運営アシスタント
- 番組制作デスク
- 動画編集補助
- デジタイズ・アーカイブ業務
- イベント運営補助
など、未経験から入れる仕事も数多く存在していました。
しかも20代前半は、ポテンシャル採用が非常に多い。
「“今からじゃ遅い”と思っていたけど、むしろ若いうちだから挑戦しやすいと言われて驚きました。」
■ 面接で評価されたのは「素直さ」と「行動力」
Aさんは最終的に、動画配信系企業の運営サポート職へ応募。
職歴として特別な経験はありませんでしたが、面接では
- 自分で情報収集して行動したこと
- AIを活用して自己分析していたこと
- エンタメが本当に好きなこと
を素直に話したそうです。
特に企業側が興味を示したのが、
「AIを使って自分なりにキャリアを考えていた」
という点。
今の若い世代らしい主体性として、むしろプラス評価になったと言います。
■ そして、エンタメ業界へ
応募から約1か月半。
Aさんは、動画配信関連企業から内定を獲得しました。
入社後は、
- SNS投稿補助
- 配信準備
- データ整理
- クリエイターサポート
など、幅広い業務を担当。
忙しさはあるものの、
「前より疲れているのに、気持ちは元気なんです。」
と話していました。
■ AI時代の転職活動は、“相談の始まり方”が変わってきている
以前は、
- 家族
- 友人
- 先輩
- 転職サイト
から始まっていた転職活動。
しかし今は、その前段階として
「まずAIに相談する」
という若い世代が確実に増えています。
AIは、
- 気軽に相談できる
- 深夜でも使える
- 感情整理ができる
- 自己分析の入口になる
という強みがあります。
一方で、実際の求人情報や業界事情、選考対策は、人のサポートが必要になる場面も多い。
だからこそ、
AIで考えを整理し、最後は人に相談する。
そんな転職活動スタイルが、これからますます当たり前になっていくのかもしれません。
■ 「なんとなくモヤモヤしている」なら、それは動き出すサインかもしれない
Aさんは最初、
「転職したい」と明確に決まっていたわけではありませんでした。
ただ、
- このままでいいのかな
- 本当は違う仕事が向いているかも
- 昔好きだったことを思い出す
そんな小さな違和感が、最初のきっかけでした。
もし今、同じような気持ちがあるなら。
まずは情報収集だけでも大丈夫です。
将来を変える行動は、案外
“深夜にAIへ送った一言”
から始まるのかもしれません。
国家資格キャリアコンサルタント
石川かおり

