“とりあえず上京”で遠のくマスコミ・エンターテインメント業界

2016年3月23日

とりあえず上京した男性

進学、就職、結婚・・・様々な理由で上京し、生活している方が東京にはたくさんいます。

私の周りもほぼ地方からの上京組です。

マスコミ・エンターテインメント業界の中心はどうしても東京です。

そういった業界に就職する際は引越しを伴う上京が必要になりますが、就職活動の段階でも面接等で何度か上京が必要になります。

キャリアトレインの就職・転職サポートへの1ヶ月の申し込みを見てみても、1/3くらいは地方にお住まいの方からの応募です。

ただ、実際に登録面談にお越しいただく方はほとんどいません。

就職・転職サポートには登録面談が必須であると応募者の方はわかっていると思うのですが、来社のご案内をしてもほとんど反応は返ってきません。

その中でも数名の方は、地方にお住まいであっても登録面談に訪れ、企業の面接等でまた上京し、就職・転職を成功させています。

実際に行動している方は「マスコミ・エンターテインメント業界で働きたい!」と、強く希望している証拠のような気がします。

とは言え、勢いに任せて上京すればいいというものではありません。

就職は決まっていないけど・・・

マスコミ・エンターテインメント業界への就職を目的に、「とりあえず上京しました!」という方は結構多い印象です。

こうと決めたら即実行に移せるのは良いことでもありますが、心配になってしまう面もあります。

心配① 住む場所がない!

「とりあえず上京して仕事を探す」このパターンは一番考えものです。
まず、仕事先の証明(内定証明書や雇用契約書)がないと部屋も借りられません。
やれ、保証人をつけるだの、保証会社を通せだのと、入居審査を突破するのが容易ではありません。
親戚や友達の家に転がり込める方はラッキーですが、いつまでも居候というわけにはいかないのではないでしょうか。

心配② 就職出来ない!

マスコミ・エンターテインメント業界への就職は簡単ではありません。
最近ではハードな業界だと世の中に知られたせいか、そこまで“憧れの業界”というわけではありませんが、それでも職種によってはまだまだ狭き門であることは間違いありません。
向き不向きも大いにありますし、目指したからといって誰もが入り込める世界ではないのです。

心配③ 資格がない!

明確な応募資格が設定されている職種もあります。
例えば、芸能マネージャー希望で3年前に上京したS君はなんと【普通自動車運転免許】を持っていません。
芸能マネージャーはタレントの送迎という任務がある為、【普通自動車運転免許】は必須です。
運転免許の取得を視野に入れ、飲食店でアルバイトをする毎日です。
この3年間、芸能プロダクションを受けることもありませんでした。教習所に通うこともありませんでした。
生活に追われるうちに、時間ばかりが経ってしまったのです。

線路

就職?上京?目的が曇って見えなくなる

何かを目指して上京しても、誰もがそれを叶えられるわけではありません。

本意ではないにせよ、流れ流れてたどり着いた場所が自分の居場所になることもあります。

それはそれで結果オーライとしたいところですが、上京する前に出来ることがあるはずです。

地元にいても、進みたい道について調べることは出来ます。

どんな業界で、どんな仕事で、何が必要で、どうすれば入れるのか。

「よくわかっていませんが興味があるので採用してください」と言われても、採用企業の不安は増すばかりです。

地元にいながらにして自分の適性を知ることも出来ます。

いきなり上京する前に、何社か受けてみるべきです。

面接まで進めば気が付くこともありますし、自分に何が足りていないのか知ることも出来ます。

とりあえず上京して満足してしまいがちですが、目的をお忘れなきよう。

いつまで経っても一般人

芸能マネージャーになりたくて就職・転職活動をしている方がいます。

芸能プロダクションの求人が世の中に溢れているわけでもなく、大量募集を行う職種でもありません。

いつまで経っても機会に恵まれない方をたくさん見てきました。

そこで、芸能マネージャーにとって関わりの深いテレビ業界に入り込むことを勧める場合があります。

番組制作の仕組みを学び、クリエイティビティを磨くことは決して遠回りではありません。

むしろマスコミ・エンターテインメント業界で働きたいのであれば“強み”になるはずです。

実際に、番組制作スタッフから芸能マネージャーに転向した方を何人も知っています。

また、芸能マネージャー(プロダクション主体で)が自社タレントを起用した番組企画・プロデュースを行う例もたくさんあります。

芸能マネージャーの仕事(マスコミ・エンターテインメント業界)を理解していれば、選択肢の一つになり得るはずです。

せっかく上京して、何年も居酒屋のバイトをするのか、業界に入り込んで多くを学び機会を得るのか。

考える余地もないと思うのですが・・・。

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《石川かおり》

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