テレビ局就職ランキング上位から転落する必然性
今頃から年末にかけて増えるのは来年3月卒業の新卒応募です。
売り手市場の昨今、「内定が取れない!年末までにはなんとかしたい!」という学生よりも、「1社~2社内定は取れているが、興味のある業界も受けてみたい」という学生も多い様子。
このような学生も、さすがに年内には自分の道をハッキリさせたいと思うようで、秋採用からの再スタートとなるわけです。
もちろん、「やっと就職活動を始める」という学生もこの時期には動き出します。
いずれにしても、この時期に来ると大手の採用選考はほとんど終わっているのが現状です。
『2016年内定式』という案内板をチラホラと見かけるようになる時期です。
中小企業ではまだまだ選考真っ最中というところもありますが、学生が希望する就職先はやはり『大手』『有名』『人気』企業に集中しています。
出典:リスクモンスター
大学1・2年生が希望する就職先
9位の「日本テレビ」筆頭に、15位「フジテレビ」、19位「TBS」とあります。
このように、大学1、2年生のランキングではマスコミ系業種に多くの回答が集まっているのですが、就活生のランキングではトップ20にテレビ局は含まれていないのです。
なぜ?
- ・マスコミ系は露出・認知度が高い為、志望ターゲットになりやすい
・高給だが、その分仕事もきついなどネガティブな情報が拡散している
・若者のテレビ離れ
上記のようなことが考えられます。
ではテレビ局に就職しやすいのか?
「テレビ局凋落」とナンボ言われても就職となると話は別。
1980~90年代には、「入社できる確率は宝くじ並み」と言われたテレビ局
就活生の人気ランキングが低くなろうが、今も昔も倍率はとんでもなく高いままです。
参考:就職偏差値ランキング委員会
わかりやすく偏差値で表しただけの表ですが、それにしても・・・高。
偏差値70~74を大学で言ったら、東大、京大などの一流国立か、慶応、早稲田などの有名私立か、、、
人気企業ランキングは、実際には希望先には就職できない学生たちによる夢と現実が乖離した「儚いランキング」なのだ。
こんな風に言われているのも納得です。
テレビ局じゃなければテレビ業界は志望しない
テレビ局に入りたい方が全員番組制作がしたいとは限りません。
テレビ局には直接番組制作に携わることのない部署も存在します。
- <テレビ局の部署一例>
・DVDや商品企画、Webサービスの企画運営などコンテンツビジネス局
・「映画」「舞台」「コンサート」「イベント」などの事業局
・スポンサーへのCM枠のセールスを担当する営業局
番組制作に携わりたいのであれば、テレビ局ではなく番組制作会社へ志望の目を向けるべきです。
ただ、番組制作を希望していてもテレビ局に入れなければ他業界に行くという方はたくさんいます。
テレビ局と番組制作会社では天と地ほどの待遇の差があることは知られています。
そこがネックになるようであれば、確かに番組制作会社向きではないのでしょう。
はて?結局は番組制作が目的ではなく、テレビ局に入ることが目的だったいうことですね。
多分、、、だからテレビ局に受からない!?
就活生の皆さんには大手企業や有名企業は確かに魅力的に映ると思いますが、「目的がどこにあるのか」見つめ直して見ると、大手企業以外にも居場所は見つかるはずです。
《石川かおり》