テレビ番組制作会社の選考レベル、甘め・辛めのお好みは?

2015年10月7日

辛い

テレビ業界の選考の変化

ここ10年ほどの間で、テレビ業界の採用や選考が変化しつつあります。
これは“テレビ番組制作”という仕事の人気度合いにも深く関わっていると思われます。

そもそも以前は(ここ10年ほどの話ではありますが)、未経験者にとってテレビ業界に入ることは非常に狭き門でした。
多くの番組制作会社が即戦力の経験者を求め、未経験者には高いハードルが課されました。

「本当にやる気・熱意はあるのか」
「番組制作という仕事をどこまで理解しているのか」
「なぜこの仕事がしたいのか(ただのミーハーではないのか?)」

この辺りのアピールに高いレベルの内容が求められ、採用担当者の求めるレベルになければ「向いていない」と一蹴されることも多々ありました。

また、26歳以上や外国人、東京に居住経験のない地方出身者などはそもそも避けられがちな傾向にありました。

ところが時代の流れと共に状況が変わりつつあります。

  • ・若者の人口減少
  • ・エンターテイメント職種の選択肢の増加
  • ・将来への不安から安定した仕事に就きたい
  • ・きつい仕事はしたくない
  • ・テレビよりもネット派

と言ったさまざまな世代的要因からテレビ業界を志す人が減り続け、採用側も考え方を少しずつ変えざるを得ない状況になりつつあります。
最近では「経験者しか採らない」と言う制作会社はかなり数を減らしました。

ここ最近の番組制作会社の採用傾向

甘い

未経験者や以前なら避けられがちであった人材に対しても、積極的に採用を検討する企業が増えました。
選考そのものも「候補者の資質を問う」内容から、「業界の魅力を伝えたり理解を深めさせる」内容へと変化しつつあります。
面接時に、ひと通り業界や仕事について説明を行った上で、改めて希望を確認し、候補者が「ぜひやってみたい」と言えば「じゃあやってみる?」となるケースも多いようです。
こういった選考にはもちろん課題も多く残りますが、入社後の制作会社側のフォロー次第で上手くいくケースもあります。
ただ入社後ノーフォローであった場合、スピード退社に至るなどたいていは残念な結果となります。

もちろん今でも厳しい選考にこだわりを持ち続ける企業はまだまだあります。
厳しい選考を突破し、資質は十分と判断され、晴れて採用となった候補者はモチベーションの高さも人一倍と見受けられます。
選ばれたと言う自負も、その後の大きな支えとなります。
ただ、必ずしもそう言った人材が業界を生き残れるのかと問われれば、一概にそうとも言い切れないところがまた難しいところでもあります。
どちらにしても、未経験者に対する会社のフォローは重要なのです。

やっぱり厳しい選考は嫌?

登録者との面談でわりとよくある1コマです。
ある企業へのエントリーを希望する登録者に対し、

コンサルタント「この会社は選考がやや厳しめですので、面接の対策を練りましょ・・」
登録者「あ、やっぱり・・ちょっとエントリー考え直します」
コンサルタント「・・・(えっ!?もしや厳しめと伝えたから??)」

もちろんここから無理にエントリーを勧めることはいたしません。
本人の強い希望がなければ、運良く選考をクリアできたとしてもその先が不安です。

また、ある企業へのエントリーを希望する登録者に自己PR文の作成を求めたところ、ウンともスンとも音沙汰がなくなることがあります。
文章の作成が面倒だったのか、書けずに断念したのかすら分からず終いです。

この場合も深追いはいたしません。
人材紹介会社は採用や選考のサポートもしますが、候補者に成り代わって採用まで進むことは出来ないのです。

「面接は苦手」だけど「実務を通じて認めてもらいたい」と言うタイプもいるため、そう言った登録者に対してはあえて選考甘めの会社をご紹介することもあります。
ただ、面接は基本的に「自己演出」です
演出を仕事のひとつとする「ディレクター」を志す人には、ここを避けずに挑んでもらいたいところですね。

登録面談

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