何気に?ADもすでに携わっているテレビ番組の企画

2019年7月10日

idea

テレビ番組制作を志望する求職者に話を聞くと、こんな風におっしゃる方が結構います。

「企画力に自信がない」

番組制作を志望するからには、「企画がしたい」という方の方が多いかと思いきや、やってみたいけど自信がないという方の方が断トツに多いのです。

まずはアシスタントディレクター(AD)として番組制作の基本を学び、“そのうち”企画に携わる(企画を求められる)という漠然としたイメージは持っているようです。

ただ、「企画力に自信がない」というのも、“そのうち”というのも、現実は少し違います。

番組の企画は誰か1人の力で作るというわけでもありません。

それに、入ったばかりのADだって企画を求められることもあるので、“そのうち”というわけにもいかないかもしれません。

しかし、何も最初から大それた企画を出せというわけではありません。

企画は誰が作っているのか?

番組企画は誰が作っても構いません。

このポジションの人しか作れない!というわけでもありません。

構成作家やプロデューサー、ディレクター、ADなどが一堂に会する番組の企画会議で意見を出し合い、そこでの意見や提案を最終的にプロデューサーがまとめて企画を通していきます。

構成作家はプロデューサーやディレクターの考え(番組のテーマなど)をもとに、番組の全体の構成や企画を作ります。

最初は1人のアイディアかもしれませんが、企画を成立させ、ブラッシュアップするのは皆で行います。

誰かからパッと出てきたアイディア(ネタ)を、どうやって面白くするのかを考えるのはディレクターが中心になります。

その過程で、ADはディレクターからアイディアを求められることもあります。

そのアイディアは些細なことかもしれませんが、番組作りのヒントになったり、番組をより良くする為に欠かせないことになるかもしれません。

「このコーナーのタレントは誰が良いと思う?」
「今、10代~20代では何が流行ってるの?」
「これから何が流行りそう?」
「このロケ地どこが良いと思う?」
「この場面で使う○○はどこに行けば買える?」などなど。

ディレクターから振られたことを、ADは即座に答えられるようにしておかなければなりません。

わからないことでも、黙っちゃダメです。

「私はこう思うのですが、すぐに調べてみます!」
「今、○○が流行っていて、この前見たら行列が凄かったです!」
「友達の間で○○が注目で、絶対これから来ると思います!」などなど。

番組企画(ネタ)という大枠に、自分のアイディア(意見)を入れていくことから企画に携わることになるのです。

先日、某人気バラエティ番組を担当しているADのNさんがウキウキで話していました。

「私が提案した○○のコーナーのキャスティング案がディレクターに採用してもらったんです!」

企画が作れるようになるには

番組の企画を作るのに、何か特別な勉強が必要であったり、専門の学校を出ていなければならないということはありません。

企画を伝わるようにする為に、資料を作ったり、プレゼンをしたり、そういう技術的なことは経験を積めば出来るようになります。

何よりも大切なのは、“企画脳”で普段からいることです。

「常にアンテナを張っていること!」とよく言われますが、自分が興味のあること以外にも目を向けて、インプットすることが大切です。

自分の好きなことにはもっともっと追求します。

某有名プロデューサーのSさんは、インタビューでこうお話しています。

「大好きなことに情熱を傾けた学生時代の知識や経験が、企画を考える上での大事な武器になっている」

10代の頃にサブカルチャーや演劇が好きで魅了されていたそうです。

企画の出し方は様々ですが、上記のようにディレクターに振られた時にアイディアを披露出来るか。

制作会社によっては定期的な企画会議を行い、ADにも発表の場を設けています。

そんな時に普段からインプットしていれば、企画としてアウトプットすることが出来ます。

大それたことは考えずに、まずは自分の出来ること(考えられること)からコツコツと爪後を残していくことで、企画が立てられるようになるのだと思います。

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≪石川かおり≫

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