フリーor社員?自己評価と相場のバランスを見誤ると・・・「使いづらい人」になる前に!!

2013年2月8日

週4日で月給50万円

怪しい仕事の募集広告ではない(笑)
フリーのテレビ番組制作ディレクターとして活躍中のIさん(20代)の給与。
さらに残りの週3日は他の番組の仕事をしているので、月の合計給与はいくらなのか!!!

テレビ局とフリーのディレクターが直接契約をすることはなくなったので、
どこかの会社に名前だけでも「所属」という形でテレビ局内で働く。
名前だけの所属なので、会社にテレビ局からの報酬で利益をあげるわけではない。
すべて本人に渡ることになる。

フリーディレクターのフィールドはテレビ局だけではない。
番組制作会社や動画配信系企業、ケーブルテレビなどと契約をする。
ギャラは交渉で決まる。

一方、番組制作会社などの「社員」として、会社の仕事をしているディレクターは、
毎月決まった額の固定給しか発生しない。
ボーナスとして働きを評価されるところもあるので、年収にすると違いは出るが、
他の会社の仕事を受けるわけにはいかないし、
交渉しても1年のうちに給与が大きく変わることはない。

20代のディレクターなら、せいぜい月額25万円~30万円くらい。
ここから会社として加入すべき、社会保険を引くと、
ざっと手取りで月22万円~26万円くらいか。

フリーでバリバリ稼いでいるディレクターと比べると、月にして数十万円の差がつくことになる。

これだけ聞くと、力を付けた暁には「フリー」という選択肢が出てくるだろう。

一昔前なら、番組制作会社に入社して、3~5年くらいアシスタントディレクターとして働いて、
ディレクターに昇格して、3年くらいでフリーになる。
なんていうのがよくあるコースだった。

ところが、東京だけでも千人を余裕で越える数のディレクター達がみんな順調に行くわけではない。

フリーから安定を求めてどこかの社員になろうとしても、
年齢が高い(イコール給与が高い)と受け入れ企業も絞られてくるのが現実。

フリーで稼いでいた時の金銭感覚が現実と乖離していることも多い。

以前こんなことがあった。
フリーのディレクターUさん(30歳)は特番ディレクターとして、
ある制作会社と1ヶ月間の契約をすることに。
もしお互いが良ければ「正社員」になるという話もあった。

この仕事のギャラは1ヶ月で30万円。
収録や編集が主な仕事なので、1ヶ月間ガチガチに拘束されるわけでもない。
Uさんも納得してスタートすることに。

ところが、半月くらい経って、突然ギャラのアップを要求したのだ。
30万円から45万円にして欲しいと言う。

制作会社としては、最初に決めた額で予算を組み立てているので、
急に15万円も多く払えるわけがない。
Uさんは最初から納得などしておらず、“交渉”すれば何とかなると思っていたのだ。
最後まで居たものの、逆ギレのような去り方をしていったそうな。

自分の価値を高く売ってこそ確かにフリーの醍醐味なのかも知れない。

でもあまりにも“相場”とギャップがあり過ぎると、
「世間を知らない人」になってしまう危険性が。

あるディレクター(32歳)は、結婚を機に、フリーから番組制作会社の社員になった。
仕事がなければ収入ゼロの恐怖から解放されたようだ。

あるディレクター(34歳)は、自身の目標である映画製作を続ける為、
フリーから地方局の子会社へ就職した。
ある程度時間が読める勤務環境になり、出来た時間で自身の作品作りにいそしんでいる。

「社員になって安定を求めよ」
なんてことを言っているわけではない。

「安定」なんてどこにもない世の中だし。

制作会社の社員になっても、与えられた仕事をするわけではない。
仕事を取って来れないディレクターは会社から必要とされないのだ。

自分がどうなりたくて、その為にどうすれば良いか。
一方や経験してきたことだけを見ないで、現実はどうなっているのか。
受け入れて消化していく術も身に付けて欲しい。

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