2021新卒採用中止続出!?マスコミ・エンタメ業界の企業では?

2020年6月8日

5月初旬、全日本空輸(ANA)が21年度入社の新卒採用の一時中断を発表し、5月末にはJALグループも同じく一時中断を発表。

そして、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)も21年度入社の新卒採用の中止を発表。

すでに内定を出した一部の留学生を除いて選考を途中で打ち切った形となるそうです。

人気企業の相次ぐ新卒採用中止や規模縮小の発表に、就活生は気が気じゃありません。

5月1日時点で内定率は50.2%と昨年度(51.1%)とあまり変わりませんが、自粛前の早期接触学生の囲い込みが進んだとみられています。

コロナの影響を本当に感じるのはここからの内定率になるかと思いますが、番組制作会社などのマスコミ・エンタメ各社の動きはまだまだ鈍い印象です。

6月1日から『選考解禁』となりましたが、会社説明会も面接日程も未定の企業はまだまだあります。

緊急事態宣言が解除されたのは良いですが、『新しい生活様式』を踏まえた番組作りに苦慮している中、採用活動どころじゃないのが現実です。

選考方法もこれまで通りとはいかず、どう進めて良いのか手探り状態です。

番組制作会社の21卒採用

いくつかの番組制作会社の採用担当者からこんな話が聞かれました。

「新卒採用を断念するかも知れない」

新卒採用の選考を進めるにあたり、企業には懸念事項がたくさんあります。

■WEB上での会社説明会や面接について

・やはり対面で仕事への想いなどを伝えたい
・『Zoom』など、オンラインミーティングシステムの接続に意外に手こずる
・WEB上だけでは理解不足が発生し、ミスマッチや内定辞退増加する可能性がある

■応募者を集められない

・合同説明会の開催中止など、就活生に企業をPRする機会がないため
・学校訪問に行けず、就活生とコミュニケーションを取る機会がない

■感染者が出るかも知れない恐怖

・自社で感染者を出すことで制作している番組に影響するため
・クラスター震源地になったら終わり

■スペースの確保が困難

・面接官と応募者の距離が2メートル以上となる座席配置を行うことが出来ない
・『新しい生活様式』に合わせた社内のルールが整っていない

今後の採用傾向は?

「新卒採用は未来への投資であり、組織の新陳代謝を促す重要なこと」とされる日本の新卒一括採用システム。

終身雇用が崩壊した現代、実は疑問を持ち始めている企業は年々増加しています。

元々、番組制作会社や芸能プロダクションなどのマスコミ・エンタメ業界の企業では、新卒一括採用を行っていない企業はたくさんあります。

出入りが激しい業界ということもありますが、必要な時に必要な人材を採用する柔軟な考え方があることが大きいかと思います。

それは何も即戦力ばかりの採用とも限りません。

社会人の未経験者、新卒、在学生など、新卒も既卒もなく募集をかけます。

21卒の新卒採用を断念したとしても、マスコミ・エンタメ業界の企業(一部のお役所のような企業は別)ではそんなに影響はないと言えます。

マスコミ・エンタメ業界の企業志望者は、今いる場所で社会人として転職出来る力をつければ、中途採用でいくらでもチャンスはあります。

柔軟な考え方をすることが、企業も応募者にも今まさに求められる時代になったのではないでしょうか。

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<石川かおり>

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