懲役40年!?マスコミ業界ではあり得ない価値観

2017年4月5日

新入社員

4月3日(月)は大半の企業が新入社員の入社日を迎えました。

3日の夜の赤坂駅周辺では、複数の新入社員グループが何やら楽しそうに集まっていました。

同期は社会生活でかけがえのない存在ですね。

そんな新たな一歩を踏み出した新入社員に対して、とんでもないツイートが話題になっていました。

「新社会人のみなさん懲役40年と思てがんばってください」

(;゚Д゚)

ナニ?定年まで勤め上げることが“懲役”ということですか!?

私はそんな風に考えたことがなかったので衝撃です。皆さんだってそうですよね?

では、当の新入社員はどう考えているのか?

インターネットの掲示板を見れば、新入社員と思われる人の書き込みが溢れていました。

その中に、「働きたくない働きたくない働きたくない」と連呼している人がいたり、「社畜」がどうしたのこうしたのとまだ働いてもいないのに悲観している人がいたり。

人それぞれ、働くことに対してどう思おうと勝手ですが、私は改めて「マスコミ・エンタメ・クリエイティブ業界にはこういう考え方の人達がいる場所はないなぁ」と感じました。

働くことへの価値観の違い

先日、ある地方都市にお住いの転職を考えているという男性から電話がかかってきました。

この方は公務員として働いているらしく、まさに【マスコミ・エンタメ・クリエイティブ業界】とは真逆の労働環境に属しています。

芸能マネージャーの仕事に興味をお持ちのようでしたが、休日・勤務時間・給与の話を進めていくうちにどんどん引いていくのが電話口からも伝わってきました。

ついに疑問が爆発した様子で、「なんでそんな条件で働いているんですか!」「そんなのよっぽど何かがないとやってられませんよね!」

おっしゃる通り、“よっぽど何か”がある人たちが集まるのが【マスコミ・エンタメ・クリエイティブ業界】というわけです。

芸能マネージャーの働き方にとても納得のいかない様子でしたが、最後にこの方は呟きました。

「でも公務員って夢がないんですよね・・・」

仕事にはそれぞれ特徴がありますが、確かに【マスコミ・エンタメ・クリエイティブ業界】は夢を与える仕事であり、与える方も夢を見ることが出来る仕事です。

夢や目標に向かってまっしぐら!

K君(25歳男性)番組制作会社勤務

新卒で番組制作会社に入社したK君は、アシスタントディレクター(AD)として4年目に入りました。週1で放送されるバラエティ番組を担当し、時期によっては特番も並行して担当するという超多忙な毎日を過ごしています。Kさんの目標はディレクターです。ADになりたくてテレビ業界に入ったわけではありません。たまに仕事が早く終わっても会社に残り、何とかディレクターへの足掛かりにしたいと企画を考え、先輩や会社の社長に夜な夜な指導を受けています。

Nさん(26歳女性)ポストプロダクション勤務

中途でポストプロダクション(映像編集スタジオ)に入社したNさんは、編集アシスタントとして2年が経ちました。24時間シフト制で働くNさんは、夜勤明けで退社するシフトが多くあります。しかし、そのまま退社することはほとんどなく、空いている編集室にこもり、編集ソフトや技術を自主練習しています。業務時間の中ではアシスタントとしての雑務が多く、編集機に触れる機会があまりないそうなのです。なので、業務時間外に誰に強制されることもなく、努力を重ねているのです。

W君(28歳男性)芸能プロダクション勤務

一般企業の営業職を経て、芸能マネージャーとして転職したW君。ある新人俳優の担当マネージャーとして、売り込み活動に明け暮れる日々です。ドラマ制作会社に出向き、担当俳優に合う役はないかと台本をひたすら読み込みます。深夜近くになっても真っ暗な寒い廊下にしゃがんで読み続けます。ドラマ制作会社の明かりが消えるまで。担当俳優の夢を叶えることがW君の夢だそうです。

上記のK君、Nさん、W君の頑張りはホンノ一部のお話です。

彼らがしている努力は“労働”という認識はありません。

「やりたいからやっている」わけです。

「社員のそんな気持ちを良いようにして!」なんて非難も雇用側に降りかかるかも知れません。

しかし、止めたって彼らは努力をやめることはないでしょう。

【マスコミ・エンタメ・クリエイティブ業界】に限らず、例えば美容師の卵が薄暗い美容室で終業後にマネキン相手にカットの練習をしているのを見たことはありませんか?

私は鞄店の職人修行をしている方が夜中まで革と格闘しているのを見たことがあります。

飲食店を開くことが夢のシェフ見習いが、休日も厨房の片隅で師匠の指導を受けているのを見たことがあります。

みんな“懲役”だなんて思って働いていません。

好きを仕事にする幸せ

【マスコミ・エンタメ・クリエイティブ業界】の人たちは、好きを仕事にした方が多いと思います。

それはとても幸せなことで、懲役だと思って嫌々新入社員になった人たちがいるとしたら比べようもありません。

しかし、【マスコミ・エンタメ・クリエイティブ業界】に入れば、夢を見ることが出来るわけではありません。

「はい、これがあなたの夢ですよ」なんて与えてくれるほど生易しいものではないですよね?

みんなそれぞれ苦しくて自分の選んだ道でも「辞めたい」と思うことも多々あります。

それでも何か心に1つでも信念を持って社会人として生きていけば良いのではないかと、私は思います。

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《石川かおり》

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