転職で“キャリアアップ”出来る人・出来ない人

2015年5月11日

平成生まれの退職理由ランキング
出典:ヴォーカーズ

先月、興味深いランキングが発表されました。

<平成生まれの退職理由ランキング>

  • 1位 キャリア成長が望めない 25.5%
    2位 残業・拘束時間の長さ 24.4%
    3位 仕事内容とのミスマッチ 19.8%
    4位 待遇・福利厚生の悪さ 18.5%
    5位 企業の方針や組織体制・社風などとのミスマッチ 14.0%

企業クチコミサイトを運営する株式会社ヴォーカーズが、新卒入社で3年以内に退職した平成生まれの若手社員のクチコミコメントを分析した結果。

退職した若手社員の4人に1人は、今の会社でのキャリア成長に課題を感じ、新天地を求めて退職していることが明らかに。

若手社員は下記のように考えた結果、「キャリア成長が望めないから辞める」となるようです。

「先輩を見ていると、この会社にいても将来がないように感じる」

「この会社では自分は成長(キャリアアップ)出来ない」

「もっと自分にあった仕事(会社)があるはず」

「好きなことなら頑張れる」

キャリアトレインの就職・転職サポートでもこのような考えを持って転職を希望する方はいます。

まさに『青い鳥シンドローム』

幸せの青い鳥を探し求めるあまり転職を繰り返すという悲劇に繋がる方の多いこと。

「隣の芝生は青い」とも言いましょうか?

どの会社でも自分にとって100%満足行くなんてことはありません。

ましてや、「先輩が」「上司が」なんて言うのは退職の理由になりません。

よほどいじめられたり、理不尽な扱いを受けたのであればともかく・・・。

自分は自分です。

今いる場所で成長(キャリアアップ)しようと努力しない方は、どこに行ってもまた同じような不満を抱くことになるのです。

キャリアアップを目指す会社員

そもそもキャリアアップとは?

人それぞれ、キャリアアップの定義は色々あるかと思います。

代表的なところだと・・・

  • ①給与アップ
  • ②専門的知識を深める
  • ③業務スキルの向上
  • ④出世
  • ⑤業務経験の積む
  • ⑥資格取得

う~ん・・・。

こうして見ると、新卒入社3年以内の若手社員が「成長(キャリアアップ)出来ない」と考えるのは、やはり時期尚早だと感じてしまいます。

給与を下げてキャリアアップ!?

キャリアアップというと、わかりやすく「給与アップ」を求める方は多いような気がします。

ただ、転職したら必ずしも給与が上がるとは限りません。

転職先で携わる業務は未経験だったり、会社の規定もあります。

キャリアトレインの就職・転職サポートではとても多いのですが、異業種からマスコミ業界に転職を希望される方です。

一番多いのは、テレビ番組のアシスタントディレクター(AD)職への転職希望ですが、前職でどのような経験があろうと、番組制作に関しては未経験者です。

当然、給与も最低の給与からスタートとなります。

年齢も関係ありません。

以前、Twitterクライアント「モバツイ」開発者であるえふしん氏が自身のブログでまとめた「転職論」が話題になりました。

“経験を買いに行くという転職”

“自腹を切って泥水を飲みに行く”

自分にスキルや経験がない転職は、年収を下げてでも経験を得るという考え方もあるということです。

キャリアトレインの就職・転職サポートで訪れる異業種からの転職組も、ほとんどのみなさんがこのような考えをお持ちです。

「やりたいことなので、給与が下がっても良いです!」

「未経験なので給与が下がることは覚悟しています!」

キャリアダウンする転職

「経験を買う!」という前向きな転職ではなく、飽きっぽいだけ、またはただの逃避に過ぎない転職もあります。

  • 短い期間で転職を繰り返してきた方。
  • 客観的に見て理解が得にくい転職を繰り返してきた方。
  • 一貫性のない転職をしてきた方。
  • これまでの職歴上で何のスキルも身についていない方。

転職面接で「私は○○が出来ます!」と言えない転職は、キャリアダウンする可能性が大いにあります。

上記のような方は大抵こう言います。

「教えてくれたら出来るようになる」

人が与えてくれる成長(キャリアアップ)は限度があります。

放送・映像業界の退職理由はやはり・・・

<平成生まれの退職理由ランキング>を業界別に分けたら面白い結果が出ています。

放送、出版、新聞、映像、音響
出典:ヴォーカーズ

放送、出版、新聞、映像、音響業界の退職理由はダントツで「残業・拘束時間の長さ」58.3%!!

全体1位の「キャリア成長が望めない 」は5位以内にも入っていません。

他業界はどっかに必ず入っているのに・・・。

改めて見なくても、放送、出版、新聞、映像、音響業界の労働条件のハードさは知れているところです。

退職理由に挙げた新卒入社3年以内の若手社員達も、頭ではわかっていたのだと思います。

経験したからこそわかることもありますが・・・。

テレビでも話題に

お昼の情報バラエティ番組『バイキング』(フジテレビ系)で取り上げた際、MCの坂上忍さんは厳しい口調でコメントしていました。

「入社して3年以内で辞めてったヤツらの理由です!辞めてったヤツらの!」

確かに・・・。

辞めていない平成生まれの若手社員と、3年足らずで「成長出来ない」と辞めて行った平成生まれの若手社員。

どちらが“キャリアアップ”に近づけるのか?

何だか前者を応援したくなるのは私だけでしょうか。

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≪石川かおり≫

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