33時って何時???テレビ業界のタイムスケジュール

2020年3月2日

香盤表

『若手テレビマンたちの嘆き…激務薄給、勤務シフトは「9時~33時」』

2月21日の日刊SPA!の見出しを見て、「またか・・・」とため息。

テレビ業界のブラック労働ネタには飽き飽きです。

別に目新しい話はないようですし、毎回同じような・・・。

あまりにタイムリーで驚いたのですが、この記事が出る前日に某番組制作会社の面接同行がありました。

そこで面接官のプロデューサーからこんなお話がありました。

テレビ業界のタイムスケジュール

面接官プロデューサー「33時ってパッと何時かわかる?」

AD志望者「えっと、、、朝の9時、、、」

AD志望のMさんは見事正解。

テレビ業界ではスタート時間から数えて終わり時間を考えます。

1日の朝9時から2日の朝9時までの仕事は、、、

「9時から33時まで」と言います。

ドラマや映画(バラエティ番組でもあることも)などの撮影では、『香盤表』というスケジュール表(進行表)を作ります。

香盤表には撮影を円滑に進める為に必要なことがビッシリ書き込まれています。

・撮影日
・集合場所
・出演者やスタッフの出入り時刻から終了時刻までの時間
・シーンごとの登場人物名
・撮影クルーのリスト
・必要な衣装・小道具など
・撮影するシーン(時間設定など)やカット などなど

撮影時ではなく、社内での業務でも勤務表の記入は同じく24時間表記を超えることもあります。

特にドラマや映画の撮影は、人がいない深夜早朝に道路で撮影したり、バラエティ番組などとはタイムスケジュールが異なります。

33時はもはや笑い話

日刊SPA!の記事では、、、

「テレビ局で採用された高給取りの社員と、制作会社で採用した社員との差」
「実際の勤務時間と勤怠管理上の勤務時間の改ざんについて」 などなど

お馴染みのテレビ業界あるあるが書かれていますが、「今これ言う?」って感じです。

何年前、何十年前からテレビ業界では言われていることで、今更感がハンパありません。

面接でも、33時という終了時間については半分笑い話として登場しました。

「昔は・・・」というお話で、時には深夜労働になることもあるけど、今は頻繁にする時代じゃないというお話です。

この番組制作会社(バラエティ番組制作会社)では、入社半年は週休2日を徹底し、本人の考え方によってその後の働き方を選択出来ます。

と言ってとも労働管理はしっかりしており、すべてのスタッフが週休1日以上で働いています。

給与も一般的な20代前半の給与と同額です。

この会社に限らず、キャリアトレインのクライアント企業のほとんどが今や週休1~2日での労働環境を整えてきてきます。

担当番組の放送時間帯や仕事の進捗にもよりますが、深夜勤務や会議などは原則禁止。

会社で寝泊まりしているスタッフは、今や懐かしい光景になっています。

しかし、こういったことが出来ていない番組制作会社や、しようとしない番組制作会社も残念ながらあります。

そういう番組制作会社を見ていると、新しいスタッフは全然入ってこないですし、離職率も高い。

日刊SPA!に書かれるような番組制作会社は自然に淘汰されていくのでしょうね。

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<石川かおり>

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