今年の新入社員は『呼びかけ次第のAIスピーカータイプ』!?
今年も新入社員の初々しい姿を見る季節になりました。
テレビ番組制作会社にお邪魔すると、どこも新入社員研修が始まっています。
ビジネスマナーから始まり、番組制作の基本的な流れや映像機器の使い方などを学び、スタジオ収録やロケの見学など、番組に配属されるまで数日~数週間の研修があります。
今はまだ新入社員全員で研修をしている姿を見掛けますが、5月になれば各人担当番組が決まり、バラバラと散らばっていきます。
チラチラ入る情報によると、新入社員の人数はこんな感じです。
某大手番組制作会社A社 22名
某大手番組制作会社B社 12名
某中堅番組制作会社C社 18名
社員数30名程の番組制作会社 5名
社員数20名程の番組制作会社 4名
自社制作中心の平均的な番組制作会社では、3~5名くらいといったところでしょうか。
テレビ局などへ自社の社員を派遣している、いわゆる派遣系は会社は数十名~100名近くの新入社員が入社しているようです。
社員数24名の某番組制作会社では、新入社員が26名入ったそうです。
既存の社員数よりも多くの新入社員が入ることで、会社の雰囲気もガラリと変わるのではないでしょうか。
新入社員が入ったのに!?
ところが、番組制作会社の人事担当者や社長とお話していると、5月~6月頃になったら人材の相談をさせて欲しいとおっしゃるのです。
人材紹介会社としてはありがたいお話ですが、新入社員が何人も入っている番組制作会社でもなぜ?
それには2つの理由があります。
①番組に空きが出る
⇒新入社員を各番組に配属させた後、それでも人員が足りない番組が出てきます。
特番やテレビ局からスタッフ派遣の依頼を受けるなど、さらに制作要員が必要になるのです。
②退職者が出る
⇒残念ながら、入ってすぐに辞めてしまう新入社員もいます。
合わない、向かない、つまらないと思うなら、早めに決断するパターンもあります。
2019年度新入社員のタイプ
産労総合研究所が毎年発表している「新入社員のタイプ」が今年も発表されました。
『呼びかけ次第のAIスピーカータイプ』
注目のAIスピーカー(引き続きの売り手市場)。多機能だが、機能を十分に発揮させるためには細かい設定(丁寧な育成)や別の補助装置(環境整備)が必要。最初の呼びかけが気恥ずかしいが(オーケー!とか)、それなしには何も始まらない。多くの新入社員はAIにはできない仕事にチャレンジしたいと考えていることをお忘れなく。
出典:産労総合研究所「新社会人の採用・育成研究会」
なるほど、言い方は悪いですが、新入社員を使う方にも注意が必要ということも含まれていますね。
すべての新入社員が同じタイプであるはずはありませんが、時代を反映した特徴みたいなのはあるのかと思います。
ちなみに2018年度の新入社員のタイプは『SNSを駆使するチームパシュートタイプ』でした。
もはや懐かしい、平昌オリンピック絡みですね。
話は変わりますが、私は毎年新聞に掲載される伊集院静さんの新社会人へ贈る言葉が大好きです。
2019年版をご紹介します。
「新しい人よ。個性を失うな。」
新社会人おめでとう。
今日、君はどこの街の、どんな職場にいるのだろう。
どんな仕事であれ、そこが君の社会人の出発点だ。
いきなり仕事はできそうかね? ハッハハ、そんな簡単にできる仕事など、世の中にはひとつとしてないよ。
でも大丈夫だ。先輩たちは皆頑張っているだろう。
苦労をしたんですか? そりゃ辛苦のない仕事はないよ。
仕事にマスター法はない。でも一つアドバイスしておこう。先輩たちのやり方には理由がある。
それも身に付けなくてはイケナイが、これからの時代は従来のやり方だけじゃダメなんだ。なぜかって?
今、世界は日々変化して、新しいやり方、新しいゆたかさ、新しい喜びを求めているんだ。君は新しい人じゃないか。
どうすればいいかって?
君の、君だけにしかない個性がそれを実現させるんだ。
反対されてもかまわない。笑われたってイイ。社会は、会社は、職場は、その新しい力を求めているんだ。
最後に、君の個性が、自分だけがイイという品性のない卑しいものではないと信じている。
出世や金だけが目的の人間になるなよ。人は品格だ。それが人間らしさだ。
少し疲れたら、夕刻、一杯やろうじゃないか。
新しい君に乾杯。
≪石川かおり≫