「仕事について調べない」「話を聞かせて欲しい」受け身の就活・転活!?
「番組制作アシスタントディレクターにしようか」「TV-CMの制作も良いなぁ」「映像編集の仕事も面白そうだな」
と、映像関連の仕事で何を志望するのか悩んでいるYさん(23歳)が転職サポート面談に来社した時にこと。
職種が絞れずに悩む方は案外少なく、Yさんのように何がしたいということもなく映像業界を志望するケースは滅多にいません。
そして、Yさんからこんな質問が飛び出しました。
「番組リサーチャーの仕事に興味はあるのですが、リサーチャーって何をする仕事なんですか?」
番組リサーチャーは、放送に使うネタや情報を“調べる”仕事です。
今時、【番組リサーチャー】とネット検索すれば山ほど情報は出てきます。
確実に、Yさんはリサーチャーには向いていないことがわかるかと思います。
さらに、それほどリサーチャーに興味もないのではないでしょうか?
興味があるなら“調べ”ますよね?
どうしようどうしようとYさんが迷っている仕事も全部、自分ではまったく何も調べていないのです。
Yさんだけではありません。
ある映像編集希望者はこうきました。
「ポストプロダクションって何ですか?」
人生の一大事である就職・転職の場面で、志望する仕事についてほとんど何も調べていないという方は結構います。
なぜ調べていないのか聞くと、「ここに来れば教えてくれると思ったので」「聞いた方が早いかなと」
それも間違いではありませんが、志望する仕事は何をするのかくらい、知りたい気持ちがあれば自分で調べるはずです。
つまり、その仕事は本当にしたい仕事ではないのかも知れませんね。
就職・転職サポートで知る3つのこと
キャリアトレインの就職・転職サポートでは、求職者が志望する職種に関しての説明はしますが、説明にも限度があります。
「ADって何をする仕事ですか?」から始まったのでは時間が足りません。
大きく分けて3つの流れを通じて、求職者の皆さんに理解を深めて頂いています。
①リアルな情報を提供
例えば、番組制作の仕事は休みが少なく勤務時間が長いことは知られているかと思います。では、どのくらい休みがないのか?1日の勤務時間はどのくらいなのか?実際に働いている番組スタッフの勤務表をもとに説明しています。
②可能性を広げる
番組制作の仕事を希望していても、面談で詳しく話すことにより適性が合わない可能性もあります。その場合、適性にマッチする職種を広げることにより、可能性も広がります。
③選考対策を立てる
志望職種や企業が決まったら、エントリー作業に入ります。自己PRや志望動機の内容、職務経歴書の書き方などを相談します。書類選考突破後には、志望企業に合わせた面接対策を立てます。ネット等で知ることが出来ない企業情報をお知らせしていますので、採用の確率はグッと上がります。
自分自身で調べたことに、キャリアトレインのようなエージェントの情報をプラスすることで最強の布陣が出来上がります。
上から目線!?で応募
就職・転職サポート面談で、求人を紹介する際、求職者から飛び出すあるセリフにいつも違和感を感じています。
「話を聞かせてもらいたい」
「受けたい」でもなく、「私の熱意を聞いて欲しい」でもなく、あくまでも受け身の姿勢です。
企業の採用担当者は、面接などで求職者に対して一生懸命説明してくれる方が多いのですが、求職者の姿勢はと言うと、話しを聞かせてもらって気に入ったら入るくらいの勢いです。
本来、面接は求職者のアピールの場であったはずなのですが・・・。
求職者にそんなつもりはないのでしょうが、どれだけ上から目線であるかわかるでしょうか?
今は、一方的に企業が判断して採用するだけではなく、求職者も企業を判断する時代ですが、【志望職種について調べない】【面接では企業からの話を聞かせてもらう】程度の姿勢であれば、何かが違うのではないでしょうか?
≪石川かおり≫