ワケあり!?2か月でテレビ番組制作会社を退職

2016年7月14日

ドクターストップ

4月に某テレビ番組制作会社に就職したF君(22歳)でしたが、6月には退職することに!

F君は内臓系の持病を抱えており、アシストディレクターとして無理をした結果、即手術が必要なほどに悪化してしまったのです。

内臓系の持病については、入社前の面接等で企業に申告することはありませんでした。

F君は自分はどうなったら限界が来るのか理解しておらず、かかりつけ医の判断を仰ぐこともしていませんでした。

F君のように、入社後に持病が発覚して退職していくケースは結構あります。

アトピーや喘息などの疾患も、労働環境により発症・悪化した方もいました。

ただ、入社前に採用企業が知っていたとして、特別扱いをすることは出来ない職種もあります。

病気の種類によっては運転がNGだったり、業務内容が限定される職種もあります。

番組制作会社の場合、労働環境や業務内容に特徴がある為、健康に不安のある方は挑戦しづらい面もあります。

理由①不規則でハードなスケジュール
休日が確実に取れない、勤務時間が長い。

理由②ストレスフルな環境
放送日や納品日に追い立てられる。

理由③屈強な体力が必要
重い荷物を運んだり、野外での長時間撮影や目的達成の為に走り回ることも。

このように番組制作会社では体力と精神力がとても重要になります。

タフな精神力がないと、【うつ病】などの心の病気になる確率が上がります。

番組制作会社によっては、うつ病経験者の採用に後ろ向きになるところもあります。

15人に1人がかかる可能性アリ!?

平成14年に厚生労働省が行った調査では、うつ病の有病率6.5%であり、15人に1人が生涯に1度はうつ病にかかる可能性があると報告されています1)。

ファイザー調査
ファイザー調べ

2011年の就活生を対象にした調査では、7人に1人が「就活うつ」状態ということもわかりました。
NPO法人POSSEアンケート調査より

もはや、うつ病は珍しい病気ではないのですが、面接等で申告するのはやはり気が引けるのではないでしょうか。

企業の中には「うつ病」に対して以下のような不安を抱くところもあります

・業務パフォーマンスの低下
・早期退職のリスク
・欠勤や遅刻早退などの可能性

履歴書に空白期間があったり、早期退職した職歴があれば面接官としては気になる部分です。

企業の心配を払拭する為、やはりきちんと説明することが大事になります

病気の申告する?しない?

面接で健康面について答えたことと、入社後に事実が異なると発覚した場合、最悪の場合【解雇】の可能性も出てきてしまいます。

持病やうつ病などの病歴を申告する場面になった際、面接官を納得させる必要があります。

・就業時間内に通院の必要があるのか
・業務に支障をきたすことがあるのか
・業務内容に制限があるのか

などなど。

日常生活に何も支障がなく、ちょっとした健康不安の場合わざわざ申告することはありませんが、何か制限があるのならば事前に伝えないと後々のトラブルになりかねません。
何よりもご自身の安全の為にも、企業(雇用主)の認識と理解は絶対必要です。

<申告して転職成功>

編集アシスタントK君(26歳)の場合

映像系専門学校卒業後、ポストプロダクションに新卒入社したK君。
映像編集エディターを目指し、アシスタント業務からスタートしました。ハードな環境と先輩の厳しい指導に、K君は精神的に参ってしまい、うつ状態になってしまったのです。仕事を続けることが難しくなり退職したのですが、エディターへの夢は諦めることが出来ませんでした。数か月後、仕事復帰を決め、あるポストプロダクションの面接を受けたのですが、前職はうつ病が原因で退職したことを正直に伝え、現在の状態は安定していること。どういった状況になると、不安を覚えるのかを説明したうえで、うつ病を乗り越えて映像編集の仕事がしたいという熱意を伝えたところ。見事採用となりました。

アシスタントプロデューサーMさん(29歳)の場合

呼吸器に疾患のあるMさんは、アシスタントディレクター時代に無理をして現場で倒れてしまったことがありました。徹夜勤務が続き、十分な休息が取れていなかったことと、ロケの多い番組で、山の中を走り回るような極端にハードな企画だった為、日常生活には支障のないはずの持病が出てしまったのです。アシスタントプロデューサーになった現在では、アシスタントディレクター時代のような勤務環境ではないのですっかり安定していました。
ただ、転職希望先にはきちんと事実を伝え、無事理解を得ることが出来た経緯があります。

他人の理解を得る為には、自分の身体の状態を正確に知ることがまずは大切です。

「多分、大丈夫」「よくわからないけど」では採用する側が不安にならないはずがありません。

自身の健康についても向き合いながら、やりたい仕事にチャレンジしてもらいたいと思います。

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≪石川かおり≫

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