採用見送り!就職先を決めるのは両親!?

2016年5月23日

相談相手は両親

ある番組制作会社から『内定』を貰ったK君。

K君は今年3月に大学を卒業した新卒ですが、5月になっても就職先が決まっていませんでした。

本人曰く、「テレビ業界を志望するようになった時期が遅かった。」とのことですが、違う理由があることがわかってしまいました。

面接では番組制作の仕事とはどんなものであるのか、少ない休日や勤務時間の長さなど、テレビ業界独特のハードな労働環境について説明を受けました。

K君なりにテレビ業界について調べていたので、驚くようなお話ではなかったのですが、不安な気持ちは拭えませんでした。

「それでも番組制作の仕事をやりたいのか?」

番組制作会社からは本人のやる気さえあれば受け入れる方針を示して頂き、無事『内定』となりましたが、K君には一晩じっくり考えて連絡をするよう約束して面接を終えたのです。

面接後、K君の感想を聞こうとしたのですが、「親に相談してみて・・・」としか言いません。

K君にとっての一番の相談相手は『両親』のようですが、今自分がどう思っているのかを口にすることも出来ないのでしょうか。

約束の翌日になってもK君から連絡はありませんでした。

翌々日に連絡があったのですが、「父親とは話したのですが、母親と話せていないのでもう少し待って欲しい」というものでした。

地方在住のK君は、東京の番組制作会社に就職する為には上京が必要でした。

キャリアトレインの就職・転職サポートへは面接の1ヶ月前に来社頂いていたので、その際に両親との話し合いや上京準備について進めておくように伝えてありました。

それがまったくなされていないこともわかり、K君のフットワークの悪さには呆れるばかりです。

ハッキリ言って、番組制作の仕事には向いていません。

K君からはそれから何日経っても連絡はありません。

内定をくれた番組制作会社と話し合い、K君の採用は見送ることになったのです。

親に相談しないと就職先が決められない!?

就職活動に関する相談相手は、「家族・親戚」が 62.8%と最も多い

就職活動に関する相談相手は、「家族・親戚」が 62.8%と最も多い。
2015年度 日経就職ナビ 学生モニター調査結果

もちろん、家族に就職について相談することは悪いことではありません。

「俺、○○○に就職が決まったから。」と事後報告のみになるのも寂しいものです。

「○○○の仕事がしたいと思ってる。」くらい就活中に話しても良いのではないかと思うのですが、相談する家族が子供の就職に対してどこまで干渉してくるのかにもよります。

就職新用語 『オヤカク(親確)』

「オヤカク」とは、「親への確認」の略で、企業が学生を採用する前に、その学生の親の意思を確認しておくという意味です。近年、親が子どもの就職先決定に干渉する傾向が強まり、学生本人に入社への意思があっても、親の反対で内定後に入社を辞退するケースが目立つようになってきました。それを防ぐために、企業の採用現場ではオヤカクを重視。より慎重に対応する動きが広がっています。

例え、親に干渉されても、就職先を否定されても、「○○○の仕事がしたいんだ!」と親を説得するくらいの熱意が欲しいものです。

あくまでも、就職するのは『自分』なのですから。

就職相談をしてはいけない相手は『親』!?

親御さんの気持ちになれば、子供には苦労して欲しくないと思うのは当たり前です。

どうしても子供可愛さに、、、

「休みがそんなにないなんておかしいんじゃない!」
「残業代も出ないのにそんなに働かされるの!」
「その会社、ブラック企業なんじゃない!」
「地元の企業に就職すれば良いじゃない!」

労働条件が良くない会社や、ベンチャー企業、親御さんにとってよくわからない会社は子供の就職先としては否定しがちです。

ただ、自分の子供が100%満足いく会社に就職して欲しいのならば、他にもっと言うことがあるだろうと思ってしまいます。

先日お会いした新卒は、髪の毛はボサボサでヒゲの剃り残しが妙に目立ち、清潔感の欠片もありませんでした。

他人は言いづらいので、「お父さんお母さん、何とか言ってけろ!」という感じです。

2年前に新卒で番組制作会社に就職したアシスタントディレクターのNさんは、テレビ業界への就職を両親に反対されたのですが、番組制作への熱意を伝え、両親を説得した結果、就職を実現した一人です。

今ではNさんが携わった番組の放送を楽しみにしてくれているそうです。

就職するのは両親ではありませんよね。

他の誰でもない、『自分』が希望して『自分』が決めることです。

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《石川かおり》

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