「今年4月に番組制作会社に入社しましたが今月退職しました。」

キャリアトレインの就職・転職サポートにこのようなメールが届きました。

どうやら今年3月に大学を卒業した新卒のようです。

入社1ヶ月での退職となってしまったようですが、新卒の早期退職は就職氷河期でも30％を超えるほどなのです。

新卒の3人に1人以上が、3年以内には離職するということです。

平成22年～平成25年卒はリーマンショック後の就職難

出典：厚労省【新規大学卒業就職者の事業所規模別離職状況】

平成26年3月卒の1年以内離職率はなんと12.2%！

これでも、平成15年からのデータを見ると、3番目くらいに少ないようですが・・・。

最近、こんなツイートが話題になりました。

「ブラック企業の社員の嘆き」だそうですが、「わぁーお」としか言いようがありません。

最近はちょっとしたことでも簡単に「ブラック企業」と言いますが、新卒の早期退職は一体どんな理由があるのでしょうか？

こんな理由で辞めて行く新卒者たち

実際に早期退職をした新卒からよく聞く理由を挙げてみます。

理由①思っていた仕事と違った（現実と理想にギャップ）
理由②社内の雰囲気に溶け込めない（人間関係）
理由③勤務条件が悪い（給与、残業など）

他にも、こんなうなずきづらい理由の新卒もいます。

「どうせ辞めるなら早い方がいいかと思って・・・」
「第一希望の会社じゃなかったので・・・」
「やりがいのある仕事がしたくて・・・」

番組制作会社に入社して早期退職する新卒も理由は変わりません。

私が個人的に嫌いな退職理由は、「尊敬出来る先輩がいなかった」です。

先輩は先輩。自分は自分。関係ないと思ってしまいます。

とはいえ、新卒なりに悩んで早期退職に至ったのだと思いますが、後先を考えての決断だったのか否か。

新卒の早期退職メリット・デメリット

会社を辞める時、あまりメリット・デメリットなんか考えないと思いますが、実際どんな影響があるものでしょうか？

メリット

・新たな世界への一歩となる
・ストレスからの解放
・第二新卒として有利な転職が可能

デメリット

・すぐ辞めたというレッテルが貼られる（またすぐ辞めるんじゃ？）
・お金が入ってこない（失業保険は1年以上雇用保険に入っていないと受給対象にならない！）
・新卒ではなくなる（新卒でもない確かな経験を持つ中途でもない立場に！？）

《第二新卒とは？》
学校を卒業後、一度就職し、だいたい3年未満の人をのこと。（25歳前後）社会人として基本的なマナーが身に着いているので、最低限の研修で済む。若いので柔軟性があり、前の会社に染まりきっていないと考える。

社会人として基本的なことが出来ていないうちは、早く辞めたからと言って「第二新卒」とは言えません。

ちなみに「既卒」とは学校を卒業したけれど就職していない人のことです。

早期退職を選んだのは「自分」

たかだか数ヶ月間の社会人経験で、「キャリアアップしたくて」なんてことを転職理由にする新卒もいます。

転職先の人事担当者はおおよそ納得しません。

早期退職という事実がある限り、自分が悪い悪くないを主張しても意味はありません。

つまづいた自分を素直に認めて、次に活かそうとすることの方が断然好感が持てます。

例えば「会社が合わなかった」のであれば、何がどのように合わなかったのか？分析する必要があります。

早期退職を選んだ「自分」をしっかりと見つめて、次へ行こうではありませんか！

《石川かおり》