5年ほどテレビ番組制作会社に勤務し、
アシスタントディレクター(AD)からディレクターにまでなっているTさん(30歳)
今日、TさんはADとしてある番組制作会社の面接を受けました。
Tさんはドキュメンタリー番組を作りたい一心で5年間頑張ってきたのですが、
バラエティ番組を中心に制作している現在の会社では機会に恵まれませんでした。
続けていくうちに、自分でドキュメンタリー番組への道を切り開くことも出来たかも知れません。
ただ、ドキュメンタリーを中心とした番組制作会社への憧れが強くなり、
ADからでも構わないのでそういった会社に入りたいと思うようになったのです。
Tさんは自分より年下のディレクターの下で働くことになります。
すべて覚悟した上でのチャレンジでした。
面接では深いところまで質問が飛びました。
番組の分析はしているか?
その番組の改善点があるとしたら?
どんな工夫が出来るのか?
手がける番組への想いやどこまで考えて作っているのか?
ただただ「ドキュメンタリー番組を作りたい!!」だけでは通らないのが、
業界を経験してきた方への洗礼でした。
半年前にある番組制作会社に転職したOさん(26歳)は、
前職ではCSやBS、DVD制作など地上波以外の映像作品を制作していました。
そこでOさんはチーフADとして何人もの後輩の上に立つ立場でした。
Oさんはアシスタントプロデューサー(AP)を希望していたのですが、
前職では決まったAPがいたので自分にはチャンスが巡って来ませんでした。
そこで、APとしてチャレンジ出来る会社に転職しようと決めたのですが、
Oさんはいきなり大きな壁にぶち当たりました。
地上波番組制作経験がないことが不利になってしまったのです。
地上波の番組とは・・・をわかっているAD達にも示しがつきません。
そこで出会ったのがADからAPになれる求人でした。
Oさんは一番下のADとして再出発したのです。
それでも自分のやりたいことに近付けるのならばと、出直しを決めたのです。
自分の望む道へ進む為に、プライドや築いてきた地位をかなぐり捨てる経験者たちがいます。
これまでの経験は無駄ではないし、この選択が遠回りとは思いません。
彼らには最短ルートであり、本当にやりたいことがあるから頑張れるのです。