マスコミ・エンタメ業界の働き方【専門業務型裁量労働制】

2018年10月15日

裁量労働制

先週のニュースで、こんな調査結果が発表されました。

「残業時間、最も多い職業は?」

第1位:ゲーム(制作・開発)       45.3時間
第2位:インターネット・広告・メディア 42.4時間
第3位:建築施工管理                             41.5時間
第4位:ビジネスコンサルタント              40.5時間
第5位:設備施工管理                             39.4時間
※月間の残業時間(doda調べ)

悲報!?「メディア」はやはり上位にランクインされました。。。

3位と5位はオリンピック需要に伴う建設ラッシュとのことです。

専門性が高い職種ほど残業が多くなりがちで、その中でも「メディア」関連職はクリエイティブを追求する職種が多く、どうしても勤務時間が長くなりがちです。

マスコミ・エンタメ企業の残業

つい数年前までは、よほど制度が整っているマスコミ・エンタメ企業以外は残業についての取り決めなどないも同然でした。

そもそもタイムシートのようなものがなく、社員が何時間働いているのかも把握していない企業もありました。

しかし、昨今はそんなことは許されなくなりました。

マスコミ・エンタメ企業各社、きちんと勤務時間の管理をするようになり、1ヶ月の固定残業(みなし残業)を35時間~45時間(各社で決定)と決め、超えた超過勤務については別途手当支給とするところが多くなっています。

みなし残業とは?

あらかじめ給与の中に一定時間分の残業代が含まれて支払われること。
例:「月45時間の残業を含む」など
実際に残業をしてもしなくても、固定で支払われます。

残業代が支払われない!?

マスコミ・エンタメなどのクリエイティブ職やITやデザイン業界などでよく導入されている、【専門業務型裁量労働制】という制度があります。

【専門業務型裁量労働制】は19業務に限られています。

(5)放送番組、映画等の制作の事業におけるプロデューサー又はディレクターの業務
「放送番組、映画等の制作」には、ビデオ、レコード、音楽テープ等の制作及び演劇、コンサート、ショー等の興行等が含まれるものであること。「プロデューサーの業務」とは、制作全般について責任を持ち、企画の決定、対外折衝、スタッフの選定、予算の管理等を総括して行うことをいうものであること。「ディレクターの業務」とは、スタッフを統率し、指揮し、現場の制作作業の統括を行うことをいうものであること。

出典:厚生労働省ホームページ

専門業務型裁量労働制とは?

定時を定めず、出社時間と退社時間を従業員に委ねる勤務形態です。実際の勤務が何時間であったとしても、その日は8時間勤務をしたものとみなします。何時間勤務をしても、8時間勤務をしたものと見なす為、通常時間外手当が発生することはありません。早退や遅刻という概念がないので、減給されることはありません。

※休日労働、深夜労働については休日出勤手当や時間外手当の支払いが必要!

専門業務型裁量労働制には下記のようなメリット・デメリットが考えられます。

<メリット>
・労働時間の縛りが無いので時間の融通が利く
・1日の勤務時間や進め方を労働者が自由に設定出来る
・労働時間が短くても成果を出せば良い

<デメリット>
・みなし労働時間を超えて働いても時間外手当がつかない
・同じ仕事でも8時間かかる人と6時間で終わる人など、能力に差が出てくる
・高い自己管理能力が求められる

労働環境は自分で作る

同じ会社でも、定時で働いている人と裁量労働制で働いている人がいるというところもあります。

職種(仕事)の特性により、働きやすさも異なります。

その辺りを企業側も考え、決して無対策ではないのです。

勤務時間や休日が不規則になりがちなマスコミ・エンタメ業界で、制度をうまく利用して自分のペースを作れるようになると居心地が良くなるはずです。

就職・転職サポート応募

≪石川かおり≫

PAGE TOP