人材紹介会社が“紹介しづらい企業”とは?

2016年10月24日

紹介しづらい

キャリアトレインの就職・転職サポートをご利用いただく求職者(登録者)は、様々な希望を持って面談にいらっしゃいます。

どの業界も人手不足は同じですが、テレビ業界もご多分に漏れず若手スタッフ不足は深刻です。

特に、番組制作のアシスタントとしてディレクターやプロデューサーを目指す、いわゆるアシスタントディレクター(AD)の不足は制作会社にとって死活問題となっています。

番組制作への想いや覚悟をきちんと持っている若手であれば、どこの番組制作会社に就職しようか選択肢がたくさんある状態です。

しかし肝心の番組制作会社側が“良い人材”を受け入れる体制が取れていないところが多すぎるのです。

今や貴重なアシスタントディレクター希望者がせっかく興味を持ってくれているのに、人材紹介会社として“紹介しづらい企業”というのが存在します。

そもそも、こんな企業はムリ

アシスタントディレクター希望者に限らず、こんな企業には大事な求職者(登録者)は紹介出来ないという基準があります。

企業としての信用度が低い

過去に法律違反や社会的に受け入れがたい行為が露呈した企業や、代表や指導する立場の社員に人格的な問題があるなど、求職者(登録者)に説明がつかない企業もあります。また、過去に人材紹介をして、明らかに企業側に問題のある退職者が出た企業には二度目はありません。

人材をモノ扱いする採用担当者

「AD希望者の履歴書を見せてよ」と言う採用担当者がたまにいるのですが、「御社を希望しているわけでもないのに個人情報を公開出来るわけないだろう」という感じです。あとは、「来週から働ける人」などと、すぐに人を補てん出来れば良いと考えている採用担当者もいます。正社員採用であるにもかかわらず、採用基準は入社日のみ。

労働環境の改善に対して無頓着

番組制作の仕事は、休日が取りづらく、残業時間も多い。そんなことは知れ渡っているので、志望者は理解はしています。ただ、その状況を「そういう仕事だから仕方がない」「当たり前だ」「好きなら出来るはず」と、問題意識のかけらもない企業はあまりにも時代遅れです。

条件が著しく悪い

実際にあった番組制作会社ですが、最低賃金を割る、またはぎりぎりの月給で、通勤費や時間外等の手当も一切なし。労働時間はやたらと多く、月に1日休みがあれば良い方。社内が汚く、飲み食いした残骸が放置されている。分煙ではない。数多くある番組制作会社の中で、このような企業を紹介する理由はありません。

“紹介しづらい企業”というレベルの前に、以上のような企業はそもそも求職者(登録者)に紹介出来るはずがありません。

“紹介しづらい企業”とは?

上記のようなことがなく、人材紹介可能な企業と判断が出来たとしても、人材の紹介を躊躇してしまう企業があります。

採用担当者と連絡が取りづらい

企業によっては、採用を専門としている担当者とは限りません。人事部などない企業はたくさんあります。テレビ業界の場合、最前線の現場で活躍しているプロデューサーなどが採用担当となることが多くあります。また、現場と会社経営をこなす超多忙な社長が採用担当者であることも多々あります。そういった担当者の場合、連絡がつかないことがあり、面接設定をするのも一苦労です。ただ、採用に本気の担当者の場合はそんなことはないので、人材紹介有無のバロメーターにもなります。

条件をハッキリさせてくれない

雇用形態は正社員なのか契約社員なのか?試用期間はどのくらいあるのか?月給20万円以上を希望しているが可能なのか?例えば、「正社員で月給20万円以上」を希望している方だったら、希望が叶う企業にエントリーするのが普通です。なぜか勤務条件をはっきりさせないまま採用活動を進める企業は結構あります。人材紹介会社としては求職者(登録者)に案内しづらいので、条件がはっきりしている他社に流れてしまうのは仕方がありません。

合否を出してくれない

書類選考の結果が出るのがやたらと遅い。または、“無視”。面接しても採用する気があるのかないのか、いつまで経っても合否連絡が貰えないことがあります。不採用だとして、その理由を教えてくれないのは非常に困ります。不採用理由は、求職者(登録者)が次に進む為の参考にもなり、次回のマッチングにも活かされます。

紹介料をくれない

人材紹介が成立すると、人材紹介料というものを企業から頂きます。こういった理由で、求職者(登録者)から一切の料金を頂戴することなく就職・転職サポートをさせて頂けるわけです。だからこそ、取り決めてあるはずの紹介料を採用が決定してから値切られたり、支払いがなかったりすると死ぬほど困るわけです(ゲソォ)企業の信頼性という部分で、本当は人材紹介に値しない企業なのかも知れませんが、求職者(登録者)が希望している場合はこちらの都合で断るわけにいかず、、、

企業のホームページがない

最近は減ってきましたが。何でもネットで確認する時代なので、企業の情報がネット検索してもよくわからないでは求職者(登録者)も応募しづらいものです。しかし、ホームページがただあるだけで、「制作実績が更新されていない」など、やる気のないホームページは逆効果だったりもします。さらにFacebookやTwitter、InstagramなどのSNSも侮れません。力を入れている企業の方が確実に採用に成功していると言えます。

まとめ

例えば、数多くある【テレビ番組制作会社のアシスタントディレクター(AD)募集求人】の場合。

求職者(登録者)の希望とマッチする番組制作会社が2社あったとして。

◎A社
条件:ハッキリしている
採用担当者:レスポンスが良い
合否:1週間以内に出してくれて、その理由も教えてくれる
紹介料:人材紹介会社を採用成功のパートナーとして扱ってくれる
企業広報:頻繁に更新されているホームページとSNSで企業の情報発信に精力的

◎B社
条件:ハッキリしていない
採用担当者:レスポンスが悪い
合否:通知が遅く、合否理由も明確に示してくれない
紹介料:人材紹介会社を業者扱い
企業広報:ホームページがない(死んでる)

人材紹介会社としてどちらの企業を求職者(登録者)にお勧めするのか明らかだと思います。

求職者(登録者)には企業の対応について、事実をありのままお話するようにしています。

求職者(登録者)の希望を最優先に、人材紹介会社はベストを尽くすまでですが、“紹介しづらい企業”はいつも惜しいなぁと感じています。

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《石川かおり》

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