「転職に最適な時期はいつですか？」

キャリアトレインの転職サポートで、求職者（登録者）からこのような質問を受けることが多いのですが、非常に答えにくい質問でもあります。

言ってしまえば、転職するなら1年中いつだって同じようなものなのです。

理由はいくつかあります。

・求人倍率は年間ほとんど変化がない
・企業規模によらず通年採用が増加している
・今すぐ採用したいから求人をかけるので、特に時期は決まっていない
・求人が増える時期は転職希望者も増えるので転職しやすい時期ではない

例えばマスコミ・エンタメ業界で言うと、番組の改編時期やイベントが多い時期などに人手不足を解消する為に求人をかける傾向はあります。

ただ、人手不足は年がら年中のことなので、大きく求人数に増減が見られるわけではありません。

コロナ禍によりこれまでの流れが通用しない状況ではありますが、何をもって『転職に最適な時期』と考えるのかは人それぞれ異なるので、一緒に見極めていきたいと思います。

年末年始は転職に最適な時期？

とは言え、1年のうちで転職希望者の活動が活発になる時期があります。

まさに今、年末年始です。

転職を考える人、リアルに動き出す人が12月に境に増える傾向は毎年見られます。

12月は転職希望者を動かす理由がいくつかあります。

理由①：冬のボーナスの支給
理由②：年末年始休暇で転職活動を行う時間がある
理由③：帰省などで転職を考えるきっかけとなる機会が多い

ボーナスを貰ってから辞めるというのは損得勘定からくる理由だと思いますが、今年は別の傾向もみられました。

「こんなのだったら好きなことを仕事にしたい」

コロナ禍で仕方ないのですが、ボーナス額が少ないという理由で番組制作職への転職を決意した登録者がいました。

年収が大して変わらないのであれば、興味のあることにチャレンジしたいと考えたそうです。

このような方は他にもいて、「どうせどこにいても不景気ならば好きなことを！」と考える方は続出中です。

年末年始は企業側の採用活動も変化が見られます。

・ボーナス支給後に退職する社員の穴埋め採用
・新年度に向けて採用活動をスタート
・年度いっぱいで辞める社員を見越した採用
・転職希望者の時間がある時期に求人を出してアピール

年末年始にだからと言って極端に掲載件数が少なくなるということはありません。

むしろ、年内で退職した人や年始に転職を考えている人を引き込むチャンスと捉える企業もたくさんあります。

ただ、企業も年末年始休暇を取りますので、応募者への連絡などが滞ってしまうことはあります。

上記で『転職に最適な時期』と考えるのかは人それぞれ異なると言いましたが、‟時期”は何月とかではなく、ご自身のキャリアプランも『最適な時期＝タイミング』という意味で重要になってくるかと思います。

・年齢的なタイミング
・結婚や転居など生活環境の変化によるタイミング
・資格取得や昇進などのタイミング
・携わっているプロジェクトの終了するタイミング
・雇用契約の満了によるタイミング

などなど。

転職に最適な時期は、自身の都合によるものが大きいのではないでしょうか。

何月が良いなど気にせずに思い立ったら動いてみてはいかがでしょうか。

＜石川かおり＞