テレビ番組制作におけるフリーランスと言う生き方

2014年8月7日

テレビ業界に入ると、“フリーランス”や“フリーの○○”と言ったワードをたびたび耳にするようになると思います。

そもそもフリーランスって?

フリーランスとは、正社員や契約社員、派遣社員と違い、どこの会社にも所属しない「個人事業主」としての働き方を指します。

通常、テレビ番組はテレビ局が制作会社に制作を依頼し、制作会社のスタッフが会社の指示の元、その職務にあたります。
彼らは会社員ですので、基本的に給料と言う形で毎月一定の収入を得ます。

しかしフリーランスは、会社を通さず番組と直接契約を交わしますので、ギャラの交渉次第ではより多くの収入を得る可能性があります。
ただ、契約終了後や番組終了となった場合、突如収入がゼロになるリスクもあります。

制作会社で勤務していれば、担当番組が終了となった場合、他の番組へ異動となったり、他番組の制作を手伝うなどしながら次の番組が決まるのを待ちます。
フリーランスの場合は、自分で次の仕事(番組)を探さなければなりません。

ここでフリーランスのメリット・デメリットをまとめてみます。

メリット

・比較的ギャラが良い。交渉次第では高額のギャラ設定も可能。
・スケジュールの組み立て次第で、複数の仕事の掛け持ちが可能。
・仕事の請け方によっては、一気に働いてまとめて休みを取る事も可能。
・仕事(番組)が選べる。

デメリット

・番組終了後に収入がゼロになるため、自分で次の仕事(番組)を探さなくてはならない。
・年金や健康保険の加入、確定申告等の事務手続きを自分でしなければならない。
・ギャラの支払いをめぐってトラブルになる事も。

TV業界におけるフリーランスと言う生き方

先日、あるフリーランスのディレクターと話をする機会がありました。

もともとフリーで長く経験してきた方が、時代とともに仕事が取り辛くなり、就職先を求めてキャリアトレインに登録する事は珍しくありません。

しかしそのディレクターは違っていました。
今後もあくまでもフリーで仕事をしていきたい、仕事獲得の可能性のひとつとしていろいろな人材会社に登録をしているのだそう。

なぜ“フリー”に拘るのか、尋ねてみました。

「今の時代、会社に所属する方がリスクですよ」

彼はこう答えました。
もちろんこれは彼なりの回答であり、本当にそうかと言われると大いに疑問はあります。
ただ、番組制作会社も生き残りが厳しいさなか、会社と共倒れはごめんだと彼は言います。

いろいろな考え方があるものだとつくづく思い知らされました。

変わりつつあるテレビ業界

ちなみに一昔前までは、新卒で制作会社に入社し、ADからディレクターに昇格後、数年経験を積んでフリーランスになる、と言うのは自然な流れでした。

しかし今の時代、テレビ業界でフリーランスでやっていくには、それなりの覚悟が必要です。
覚悟がないままフリーになるのは間違いなくリスクです。

加えて番組制作における確かな実力と高いコミュニケーションスキルがあれば、こう言った生き方も十分“アリ”なのだと思います。

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