社員の定着は【入社初日】にかかっている!?

2017年6月5日

昼休憩

新入社員が続くか?続かないか?

この分かれ目は【入社初日】にかかっていると、これまでたくさんの方々の入社初日を見聞きしてきて感じるようになりました。

正確な統計をとったわけでもなく、私が感じていることに過ぎませんが、それほど入社初日が大事であると言いたいのです!

明暗を分けた【入社初日】

中途で番組制作会社に入社した2人のアシスタントディレクター(AD)がいました。

福岡県と岐阜県から上京した2人は、まったくの異業種からの転職でした。

■Nさん(24歳男性)

大卒で食品工場の営業職として地元福岡で勤務していました。
就活でテレビ業界志望だったこともあり、社会人3年目でやりたかったことへ挑戦することに。

東京の某番組制作会社に入社が決まり、上京してまだ生活に慣れない中でドキドキの入社初日を迎えました。
会社に着くと、オフィスの入口に何やら張り紙が。

「Nさん、入社歓迎!!!」

Nさんは自分のことが書かれている張り紙を見て大感激しました。

お昼には社員の方達がこぞって誘いに来ます。
※入社したばかりは休憩の取り方がわかりません。

終業時間になると、先輩が進捗を確認して帰宅を促してくれました。
※初日に自分から帰りますとは言いづらいものです。

新入社員を“放置”することなく、既存社員全員で面倒をみる会社。
Nさんは「この会社に入って本当に良かった」と思えたそうです。

この日から今日まで3年2ヶ月が経ちました。

一方、Nさんとは真逆の入社初日を迎えた方もいます。

■Oさん(25歳女性)

短大卒で地元岐阜の会社に就職し、約3年間事務職として勤務していました。
昔からテレビっ子で、バラエティ番組制作に挑戦したいと一念発起。

バラエティ番組制作中心の番組制作会社に入社が決まり上京しました。
転職先の会社からの強い要望があり、上京翌日から勤務することに。
相当忙しくなると覚悟を決めて入社初日を迎えたのですが・・・。

10時出社と聞きオフィスに到着したのですが、「!?」誰もいません。
15分ほど経ってようやく社員らしき男性が出社してきたのですが、挨拶もお詫びもなくOさんをスルーしました。
Oさんは気を取り直してこの男性に挨拶をしますが、男性は「はーい」と言ったきり、Oさんに椅子を進めることもありませんでした。
他に誰もいないので、仕方なく隅っこに立っていると、ダルそうな社員達がパラパラと出社してきます。

11時近くになって、面接官だった取締役の男性が出社してきたのでOさんは挨拶に向かいました。
取締役の男性は、Oさんに激励の言葉をかけることもなく、「その辺にテキトーに座ってて」と一言。
昼までの2時間、誰からも話しかけられることもなく、ただ座っているだけでした。
もちろん、昼休憩に誘われることもなく、「テキトーに行って来て」と言われるのみ。
昼休憩から戻っても、たまに雑用を指示されるのみで、何となく入社初日を終えることになりました。

Oさんは入社3ヶ月で他の番組制作会社に転職しました。

既存社員が出来ること

NさんとOさんへの既存社員の対応を見ると、Nさんは歓迎されていて、Oさんは歓迎されていないと感じてしまいます。

地方から上京してきて、未経験の仕事への挑戦という不安な気持ちの中、Oさんのように扱われると悲しくなります。

Oさんのように、入社初日に“放置”された新入社員をもう1人知っています。

その方は机の用意がされておらず、入社初日は1日中立っていたそうです。

誰からも「ここに座れば」と声をかけられず、透明人間のような扱いだったそうです。

こんな会社は社員を採用する資格はありませんね。

既存社員が新入社員を迎える際、出来ること、すべきことはたくさんあります。

①明るい挨拶で迎える
②社内を案内する
③既存社員を紹介する
④何をしたら良いか指示する
⑤昼休憩に誘う
⑥終業時間になったら帰宅を促す
⑦歓迎会をする  ・・・etc

新入社員教育マニュアルやシステムが整っていなくとも、新しい仲間を歓迎する気持ちがあれば自然に出来るはずです。

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≪石川かおり≫

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