たくさん集めて落とす採用の終焉!企業&求職者に価値ある選考方法

2017年3月22日

面接

先日、新規の某テレビ番組制作会社に呼ばれて訪問した時の事。

ご多分に漏れず、この番組制作会社でも【アシスタントディレクター】が万年不足しており、キャリアトレインに白羽の矢が立ったわけですが・・・。

人事担当者「10人くらい集めてその中から選ぶ感じで良いよね?」

私「今、AD希望者を1人でも見付けるのが難しい状況でして・・・。」

人事担当者「じゃあ、経験者2~3人ってところで」

私「未経験者でも一気に2~3人集めるのは難しいです・・・」

人事担当者「人材紹介会社がそれじゃ困るよね~(笑)」

私「ははは(苦笑)本当に困ってます・・・」

空前の人材不足と呼ばれる昨今においても、このような会話が繰り広げられることがあります。

人事担当者は年配の男性だったのですが、テレビ業界イケイケ時代を知っている分、AD希望者がここまでいないとは受け入れることが出来ない様子です。

申し訳ないのですが・・・この番組制作会社には人材のご紹介は出来ないと思います。

募集段階での“感覚”の違いは、採用後の社員の扱いにも影響があるはずです。

採用したら終わりではないということを、昔よりも一層シビアに考えていただかないと、待っているのは「入れちゃ辞め地獄」です。

ますます採用出来ない求人企業!

有効求人倍率
2017年1月の有効求人倍率は1.43倍(厚労省)

2017年2月の各社算出有効求人倍率は下記のようになり、求人数・求職者数いずれも過去最高を更新しました。

2.38倍(DODA)
1.82倍(リクルートキャリア)

有効求人倍率が高いと、求職者側から見ると選択肢が増えて良いことなのですが、求人側から見ると採用の競争率が高くなるということです。

高い有効求人倍率が示すのは、人手不足の深刻化であり、賃金が低い分野での超過労働需要ダイヤモンドオンライン

特に人が集まらない業界・業種では、これまで同じことをしていては採用が出来ないことになってしまいます。

たくさん集めて落とす時代は終わる

新卒の場合、就活サイトに登録して解禁日に一斉エントリー!というのがここ最近の主流でした。

求人企業も就活サイトに載せていれば多くの志望者を集めることが出来、あとはふるいにかけるだけ。

ところが、実際は本当に欲しい人材は就活サイトの解禁日なんかには残っていないのです。

先行組という存在

就活解禁日の数か月前にすでに就活を終えている先行組という18卒の学生がいます。

彼ら彼女らは、17卒の就活解禁日の頃から企業研究を始め、夏休み期間にはインターンシップを経験していたのです。

学生「社員さんと接するうちに会社の雰囲気のよさが伝わってきた」

インターンを通して企業を研究し、社員の生の声を聞いて内定に応じるという就活の基本ステップを踏んだ。

 

学生「会社側の熱意を感じた」

ある会社のインターンシップでは、個別の面談や、グループ会社の幹部との会食の機会を設けるなど、他のインターン参加者とは違う厚遇。

その他にも、国際自動車グループが打ち出した『すっぽんぽん採用』も面白い!

すっぽんぽん採用とは、企業と学生が本音で語り合える採用です。隠すことは何もありません。学生の知りたい事、聞きたいこと全てに正面から答えます。正しい選択をする為に煩わしい手間、見栄や駆け引きなどの一切を捨ててしまいましょう。

①履歴書・ES不要
②服装・髪型自由
③面接廃止、キャリアカウンセリング実施
④仮面就職OK
⑤すっぽんぽん面談

同社では10年に1人だった大卒ドライバーが17年卒は150人にまで急増。(AERA 2017年3月13日号)

採用の何を変えるのかが問題

紙から就活サイトになったり、時代の変化に合わせて企業の採用方法は変わってきました。

ここ数年がまたガラッと変わる時期なのかも知れません。

ただ、各社が上記の企業の真似をすれば人材が集まるのかというとそうではありません。

採用の上っ面だけを変えてもその場しのぎの採用になり、結局は社員がいつかない会社のままです。

本当にホワイトな企業は、何も特別なことをしなくても自然に人が集まってくるのでしょうが。

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