口答えする新人アシスタントディレクター!「素直さ」に欠ける新入社員の末路
「それってやる必要ありますか?」
先輩から指示を受けて、こんなことを言ってしまう新入社員。
実際にいるから驚きです。
ある番組制作会社に新卒で入社し、ちょうど3ヶ月で退職となったS君。
面接でも見抜けなかったS君の性格は入社1週間経ったころに露になりました。
先輩ADからの指示に対し、「なぜその作業をしなければならないのか?」ときたそうです。
先輩ADは、テレビ番組制作についてまったく知識がないS君を想い、丁寧にその作業の必要性を説明したそうです。
それなのにS君は、「それってやる必要ありますか?」と返してきたのです。
先輩とは言え、同じ立場であるADの説明に説得力がなかったのか伝わらなかったのか、、、
ことあるごとに作業の意味を問うS君に、とうとう上司であるプロデューサーも出動しました。
頭ごなしに部下に言うことを聞かせるタイプではないプロデューサーは、懇切丁寧に作業一つ一つの意味とS君がどうしたら成長していくのかを説明しました。
それでもS君の仕事振りに変化が見られなかったある日、S君は大事なテープを失くすと言う大失敗をしてしまいました。
会社のフォローにより最悪の事態は免れましたが、最後までS君から心からの謝罪はありませんでした。
なぜなら、テープを失くしたのは他人のせいだと言い張るからです。
言い訳をあれこれ重ね、あくまで自分は悪くないと・・・。
結果的にS君の言い訳はすべて嘘だとわかり、立場は悪くなる一方です。
そんな様子では社内でも徐々に孤立していきます。
最後はプロデューサーからの指導中、「だったら辞めます」と一言言い残し去って行ったそうです。
私も以前の会社を辞める時に引継ぎで同じような経験をしたことがあります。
人材業について何もわからない後任に業務を説明していた時に、
「効率悪くないですか?」と言われキレたことがあります。
「人材業は効率だけで回せるものじゃない!」とか言いたいことは山ほどありましたが、
人材業のことが一切わからない後任に言っても理解出来ないことだから困りました。
わからないならとりあえずやってみるべきです。
効率が悪いなら直してくれて結構。でもそれは基本が出来てからにしておくれって話です。
S君の場合もそうです。
やる気がある故に、指示された内容に疑問を感じて質問をぶつけるのであればまだ良いですが、
自分が楽をしたい、やりたくない、そんな理由が見え隠れしてはおしまいです。
何も出来ない新人の口答えほど不毛なものはありません。
一生のうちにどこかで働くことになるであろうS君にもいつかわかって欲しいものです。
≪石川かおり≫