『働き方改革』テレビ業界だって取り組んでいる!?

2017年12月11日

長距離ランナー

主に長時間労働の是正がテーマの『働き方改革』

何だか最近よく聞くようになりましたよね。

「ふっ、テレビ業界には関係ないね」と思っていたらなんと!

先日ある番組制作会社の社長からこんなお話が飛び出したのです。

「来年は働き方改革で仕事を絞る予定ですので、今のところはADさんの募集をしていません」

社員数10数名のこちらの会社では、人気番組を数本抱え、何だかいつも忙しそうでした。

これまでは、「スタッフを増やして出来るだけ多くの仕事を受ける」という考え方だったかも知れません。

しかし今はそんな時代ではないことをハッキリと認識し、改革を行うというわけです。

テレビ業界に限らず慢性的な人不足が続く中、いくら大募集しても多くの入社希望者は募れません。

効率を考え、無理なく健康に働くことを目指す。

まさに社員のことを思っての英断ではないでしょうか。

そして、『働き方改革』を実践しようという番組制作会社はこの会社だけではありません。

『働き方改革』を実践する番組制作会社

例えば下記のような番組制作会社が存在します。

■9時~17時の定時勤務
⇒事務方スタッフだけのお話しではありません。アシスタントディレクターもきちっと時間通りで帰るのです。

■毎週日曜日は必ず休み
⇒一般企業の方が聞くと当たり前かも知れませんが、番組制作会社では日曜だから休みという概念はないのです。

■19時退社を徹底
⇒アシスタントディレクターは19時には必ず退社しなければなりません。終わりを決めて働くことになりました。

■月4日以上休み
⇒忙しい週は休めないかも知れませんが、月の中で何としても最低4日は休むということです。

■徹夜勤務禁止
⇒遅くても終電で帰る。徹夜になるようなタイムスケジュールは最初から組まないようにします。

他にも、例えどんなに小さなことでも改革しようとしている番組制作会社はたくさんあります。

このような取り組みが功を奏して、ある会社では1年以内の離職率が80%だったところ⇒25%にまで改善したのです!

いくら好きな仕事でもメリハリのある働き方でなければ長続きしないことが証明された!?

テレビ局内の『働き方改革』も厳しいものがあります。

5つの禁止!テレビ局内ルール

テレビ局は、番組制作会社などの協力会社から来るたくさんの派遣スタッフを預かっています。

派遣スタッフの心と身体の健康は、テレビ局にもかかってきます。

そこで、各局は下記のような禁止事項を徹底するようになりました。

禁止1「夜からの会議」

禁止2「徹夜勤務」

禁止3「土日の立ち入り」

禁止4「社会保険未加入」

禁止5「タイムシート未記入」

働き方(労働環境)の中には、安心して働くことが出来るという意味も含まれています。

社会保険に加入していないスタッフは派遣契約を結べないなど、チェックを徹底しています。

しかし、「勤務時間がタイトになった分、余計忙しくなった!」というスタッフの声もあるようです。

終業時間が設定されているので、何としても終わらせなければならず、食事する間もないなんて・・・。

やることやって帰ることに慣れるまでは別の苦労が出てきそうですね。

仕事では長距離ランナーを目指す

『働き方改革』なんて掛け声ばかりで、何も変わっていない(変われない)業界や職種もあります。

24時間働くことが美徳とされ、『夢を叶える』というお題目のもとに“やりがい搾取”もまだまだ見受けられます。

「やりたいことだからやる!」という方を否定するつもりはありませんが、これから何十年も自分を酷使し続けるのは難しいのではないでしょうか。

これからの何十年も好きな仕事で生きていく為には、長距離ランナーのようにペース配分が必要です。

好きなことをし続ける為に、『働き方改革』は誰もが考えなければならないことなのかも知れません。

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≪石川かおり≫

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