“辞退”ゾクシュツ!面接で何が?

2017年6月7日

圧迫面接

番組制作会社A社の採用選考で、立て続けに不思議なことが起こりました。

バラエティ番組を中心に制作しているA社はアシスタントプロデューサー(AP)を募集していました。

AP経験を持つ求職者(登録者)数名が選考を希望することになり、全員無事に面接まで進んだのですが・・・。

面接を受けた全員が、1次面接を終えた後に“辞退”を申し入れてくるのです。

企業側から是非次の選考に進んで欲しいと言われた方も何名かいたのですが、全員が断るという結果になりました。

Aさん「他社さんも受けてみたいので」
Bさん「現職の退職時期がハッキリしなくて」
Cさん「他の企業をご紹介してくれますか?」

「他社に決まった」とか、「A社の〇〇〇が違うと思って」など、辞退の決定的な理由を語ろうとしません。

数週間後、新たな企業の選考でA社の2次面接を辞退したCさんにお会いすることがあり、本当の辞退理由を知ることになりました。

面接で全否定!?

A社の面接では、人事担当者とプロデューサーの2名が面接官として登場しました。

私は人事担当者と日頃やり取りをしていて、プロデューサーとは面識はありません。

どうやら辞退の理由はこのプロデューサーにあるそうなのです。

Cさん曰く、「ものすごく感じが悪い」

これまでの番組APとしての経験を説明しても、全否定。

32歳のCさんは情報系の番組にAPとして長年携わってきた方なのですが、バラエティ番組中心のA社プロデューサーに言わせると・・・

「情報とバラエティじゃ全然違うから、ADからやり直しだと思って」
「バラエティ作ったことがないんじゃテレビ業界にいたとは言えない」
「その年までなんで情報しかやってこなかったの?」

このようなことを高圧的に言われたCさんは、A社に入りたいとはとても思えなくなったそうなのです。

きっと、他の方達も同じようなことを言われたのでしょう。

Cさんを含め、皆さんハッキリと辞退理由を口にしないのは、同じ業界のプロデューサーを悪く言いたくなかったからなのです。

テレビ業界という狭い世界でどこで出くわすかわかりませんから。

ありのまま過ぎる面接

今回はアシスタントプロデューサーの募集だったので、プロデューサーである面接官のアシスタントとなることがわかっています。

応募側にとってはある意味、面接でプロデューサーのキャラクターを知ることが出来て良かったのですが、A社は問題意識を持たなければなりません。

「面接で厳しいことを言う」というレベルではない面接官の物言いは、コンプライアンスの問題にもなってきます。

面接で散々否定しておいて、なぜか合格にする例もありましたので、プロデューサーの意図を知る必要があります。

今度、人事担当者と話をするのでそれまではとてもじゃないですが、A社に人材のご紹介は出来ません。

このような面接を行っていては、「A社に入りたい!」と思う応募者は現れないでしょう。

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≪石川かおり≫

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