某番組制作会社のスタッフさんと求人のことでやり取りをしていたのですが、ぷつっと連絡がなくなってしまい、約束の期日は過ぎているしどうしたものかと思っていたら、同じ会社の方からお詫びの連絡があったのです。

「○○は体調を崩してしまい、しばらくお休みすることになりまして、、、」

長いお付き合いのある会社だったので本当の事情を聞いたところ、「体調」というよりも、「心の病」が発症してしまったというのです。

私とやり取りしていたスタッフさんが、以前「うつ病」にかかったことがあることは知っていました。

ですので、驚きよりも「あぁ、また追い詰められてしまったのか」と、心配になってしまいました。

この数カ月、特に忙しくしていたようで、ついにパンクしてしまったそうなのです。

「真面目で責任感が強くて気が優しい」

まさにこのスタッフさんを表す言葉です。

テレビ業界は、常に時間に追われ、時には無理難題も突きつけられ、とてもストレスの多い職場です。

ただ、そんな世界でも息の長い番組制作スタッフはたくさんいます。

ストレスに押し潰されて辞めて行く番組制作スタッフと、うまく業界を渡っていく番組制作スタッフとの違いは何なのでしょうか？

そんなことをモヤモヤ考えていたある日、テレビ番組の制作ディレクターをやっている同級生とばったり会ったのです。

アシスタントディレクター時代の過ごし方

映像系の専門学校を卒業してテレビ業界に入って10、、うん年目のN君。

今では某番組のディレクターとして活躍しているバリバリの業界人です。

そんなN君も、当然アシスタントディレクター時代がありました。

N君がアシスタントディレクター時代を過ごした約10年前のテレビ業界は、今のように、「月に4日以上は必ず休みましょう」とか「徹夜禁止」とか配慮のある時代ではありません。

「休めない」「帰れない」「寝れない」「先輩にはめっちゃ怒られる」、、、聞いているだけでストレスが伝わってきました。

一体どうやって乗り切ってきたのか？

N君は言いました。

「うまくサボらなきゃやってらんないよ」

N君のアシスタントディレクター時代のサボり方はこうでした。

N君「ロケハン行ってきま～す！」

と、もっともらしく会社を抜け出し、リサーチ済のマンガ喫茶に直行するというもの。

N君曰く、“リサーチ済の”というのがポイントだそうです。

効率良くサボることで、ある種の達成感すら感じられるとのことです・・・。

サボることで息の長い業界生活を送る番組制作スタッフはまだまだいます。

千差万別！番組制作スタッフ達のサボり方

■Kさん（アシスタントディレクター4年目）
Kさんの勤務地は東京：南青山のど真ん中のオフィスです。
仕事中に抜け出して、南青山界隈のショップをウィンドウショッピング！？

■T君（アシスタントディレクター4年目）
食事だけは手を抜かない主義のT君。忙しくても社内でコンビニ弁当などあり得ないそう。
隙間時間を見つけては電車に乗ってでも美味しい食事を求め都内をさまよう！？

■D君（ディレクター2年目）
パソコン作業はマイMacを持ってスタバで！と決めているそう。

■Eさん（アシスタントプロデューサー5年目）
仕事の空き時間でネイルサロンへ。
どんなに忙しくても身だしなみに気を配りテンションUP！

半端ない残業時間や休日出勤の連続の番組制作スタッフの方達だからこそ、仕事中（勤務時間内）にサボろうとも責められることはないのですが、最低限の条件は「やることをやってから」！

だったら誰も文句はありません。むしろ気分転換をしてもらって、その後の仕事に良い影響が出る方が万々歳なのです。

やることをやらないでサボろうものなら・・・！

下手にサボって大失敗した番組制作スタッフ

×パチンコ店でなくし物をしたアシスタントディレクター

ある日、財布をなくしたA君。
会社にはタクシーの中で落としたと言っていたのですが、パチンコ店で拾得物として発見。
パチンコに行っている場合ではなかった時間でのサボり発覚で大目玉！

×コンビニ入り浸ったアシスタントディレクター

やることもやらないで1日中コンビニで立ち読みをしていたB君。
仕事をしないレッテルを貼られ、周りの信用も得られず退職！

×連絡が取れなかったアシスタントディレクター

よりによって地下にあるお店でサボってしまい、携帯の電波が届かない事態に。
社内から急ぎの連絡が取れず、みんなに迷惑をかけることに！

何度も言いますが、「やることをやって」「上手に」サボるのがオトナの流儀（？）なのです。

まとめ

私も20代の時、営業先から新幹線に乗って熱海に逃避行（笑）したことがあります。

「直帰します」と会社に嘘をついてサボったので、何となく居心地の悪い思いをしましたが、頭の切り替えが出来た覚えがあります。

サボることを正当化するつもりはありませんが、長い社会人人生です。

人に迷惑をかけなければ、サボったっていいじゃないですか。

次の日にはちゃんと戻って来て、頑張れば良いのだ！ダメ？

≪石川かおり≫