【石川かおりの業界人取材レポート】第11回:スポッチャにだって行ける!?4年目のADが持つ余裕と情熱

2014年10月6日

今日は頼もしい女性ADさんと出会いました。

某人気バラエティ番組のアシスタントディレクターとして勤務しているKさん(26歳)

新卒で番組制作会社に入社し、4年目を迎えています。

第一印象は「おしゃれで可愛い女の子」

4年目のADさんとお会い出来るというので、勝手にがっちりした雰囲気の方が登場すると思っていたので意外でした。

新人時代のKさんは知りませんが、ある意味4年目の余裕を感じました。

Kさんはテレビ局内の番組スタッフルームで働いているのですが、同じ会社の仲間が5人いるそうです。

全員が仲が良く、仕事終わりに飲みに行くなど多忙なADとは思えないほど楽しんでいるのです。

「この間スポッチャに行ったんですよ~」と、ラウンドワンで楽しそうにしている写真も見せてもらいました。

同じ会社の仲間とだけではなく、仕事で関わった他社のADさん達とも仲が良く、時間を見付けては頻繁に会っているそうなのです。

時には愚痴の言い合いでストレス解消もあるでしょうが、番組の情報交換だったり、仕事で使うものの貸し借りだったりと、AD同士の人脈も大切なようです。

「4年もやっていれば辞めたいと思ったこともあるでしょ?」と聞いたところ、Kさんは「う~ん・・・」と考え込み、即答がありませんでした。

Kさん「な~・・・いですね~」

記憶を辿った結果、Kさんは辞めたいと思ったことがないと言うのです。

瞬間的に辞めたいと思ったことはあるそうですが、本気で考えたことは一度もないそうです。

最近、あまりにも簡単に辞めていくADが頻発していたこともあり、私は驚いてしまいました。

私の質問もどうかと思うのですが、思わず「なんで?」と聞いたところ・・・。

Kさん「社長に辞めるって言う勇気がないんです(笑)恩があるからですかね~」

恩!?

聞けば、Kさんの会社は入社して数ヶ月は社内でがっちり研修があるそうなのです。

そこで社長自らが、業界の細々したことを教え、現場に送り出しているのです。

その数ヶ月間があったからこそ、今の自分があるとKさんは思っているのです。

その後のフォローももちろんあり、勤務場所はテレビ局内でも、会社(社長)と繋がっていると言う実感があるそうなのです。

もちろん、辞めない理由には番組制作への想いが一番大きいのでしょうが、今の会社だからこそ続けてこられたということも大きいようです。

「すぐに辞めるADのことはどう思う?」と聞いたところ・・・

Kさん「何で入ったんだろ?って思います」と即答。

恐れ入りました!

以前、Kさんが担当する番組に入ってきて、1ヶ月で辞めて行ったADがいたそうです。

そのADのFacebookに「○○○○という番組のADになりました~♪」と書いてあったそうなのです。

facebookを見ている

Kさんは辛辣に言い放ちます。

「番組名とか載せないで欲しいです。まったく」

そのADは「この業界は私には合いませんでした」と言って辞めて行ったそうです。

Kさんが愛情と熱意を持って制作している番組が、たかだか1ヶ月で辞めて行ったADに汚された気分だったのでしょう。

Kさんは可愛い見た目とは裏腹に、番組制作への熱い思いと逞しさを持っている方なのだと、話せば話すほど伝わってきました。

KさんのようなADさんを見て、「後に続くADの輩出を諦めてはいけない」と、私も決意を新たにしたのでした。

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≪石川かおり≫

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