入社2年目のADの番組企画が通った!?

2017年12月18日

AD

「ADでも企画出して良いんですか!?」

面接で驚きの声を上げたのはアシスタントディレクター3年目のOさん(25歳)

Oさんが勤務する番組制作会社では、ADは企画には一切タッチせず、ディレクターから降りてくる制作内容を粛々と進めるのみ。

番組の企画会議には参加するものの、ADには発言権はなく、ただただ書記係に徹する3年間でした。

先輩や上司から企画提出を求められたこともなければ、企画の企画作り方など具体的に教わったこともありません。

自分で企画した番組を作りたいという想いで入ったテレビ業界でしたが、毎日の忙しさの中でそんな気持ちはどこかに行ってしまったOさん。

でもこのままではただのお手伝いで終わってしまう。

3年間で何もステップアップしていないとOさんは焦りを感じていました。

Oさんは今の会社の体質や出来ることに限界を感じ、他の番組制作会社への転職を決意したのです。

企画重視の番組制作会社

同じ番組制作会社でも、番組制作の進め方や会社として仕事の受け方も異なります。

それにより、ADの業務範囲や教育方法に違いが出てきます。

Oさんが転職希望先に挙げた番組制作会社A社は、自社で企画した番組のみを制作している会社です。

テレビ局に社員を派遣して番組を作るのではなく、自社内で企画~納品(完パケ)を完結させる制作体制です。

A社は企画力に定評があり、数々の伝説的な番組を立ち上げてきた会社です。

Oさんが感じている番組制作者として足りない部分を、A社であれば勉強出来ると考えたのです。

A社ではなんと2年目のADの企画が通って、昨年から某局で放送されています。

ディレクターとの雑談の中でアイディアが生まれ、「ペライチで良いから企画書にしてみろ」という上司の後押しから形になりました。

ADが提出したペライチの企画書を、チーム全体でブラッシュアップし、テレビ局への提案として出せるレベルに整えました。

実績が豊富なA社はテレビ局からの信頼も厚く、見事放送するまでに至りました。

企画書が通った時点から、このADは“ディレクター”としてデビューすることになったのです。

このお話しを聞いて、Oさんはテレビ業界に入った時の想いを新たにしました。

番組企画の出し方

上記のA社のように企画重視の制作体制をとる会社もあれば、自社企画に拘らない会社もあります。

では、アシスタントディレクターやディレクターはどのように提案の機会を得るのでしょうか。

会社によって機会の与え方も異なります。

■社内企画会議を定例化
社内で定期的に企画会議を開き、スタッフ全員に提案を求める会社。

■上司から促す
A社のように、常に上司から制作スタッフに対して企画提出を求める会社。

■制作スタッフからの提案
誰が促すわけでもなく、制作スタッフからの企画提出を待つ会社。

■テレビ局からの発注
テレビ局内で決まった企画を請け負って制作協力する会社。

テレビ放送番組の契約形態別構成比

・放送局からの企画持込 50.4%
・自社からの企画持込  33.8%

平成17年度:放送番組制作実態調査(総務省)

■企画募集を募る
既存の番組内での企画を募る会社。

専門の会社から企画案・ネタ案を貰い、制作していく会社もあります。

いずれにしても、ADだからと言って企画には無関係ではなく、積極的に提案出来る環境はあるのです。

自分の企画を放送にのせることは番組制作スタッフの醍醐味です。

そして、企画が採用されれば晴れて“ディレクター”と名乗れるわけです。

「最近テレビが面白くない・・・」なんて思うアナタ!

是非、面白い番組を企画して私たちに見せてください!!!

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≪石川かおり≫

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